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「っあ、ふあっ、ああ」 広瀬がゆっくりと腰を進めると、先程までの苦痛が嘘のように牧野の表情が溶けだした。 握った手が、絡んだ指が気持ちいいと言うように力が込められる。 「挿入った…っ」 「…っ、ほんと?う、れし…っ」 広瀬が全部入りきり、ふわふわとした下生えが牧野の下半身に触れると、牧野はふにゃりと柔らかく微笑んだ。 瞬間、辛抱堪らなくなった広瀬が強く腰を動かした。 「ひゃ…アアっ!」 「やっば…牧野、今のはやばいって…ッ」 「んん、や、はや、はやいぃ…っ」 必死に我慢していたのに、そんな笑顔を向けられてしまってはもう耐えられない。 広瀬は牧野の両脚を肩に乗せて固定すると、激しく出し入れを繰り返した。 牧野の中はぬめっていて、熱くて、胎の中を擦る度にきゅううっと広瀬のを心地良く締め付けてきた。 「は、っぁ、やばい…ッ」 「ひあ!、ダメぇッ…っやああ!」 ずんずんと強く奥に擦りつけられると、言いようのない快感に襲われ、牧野は頭を横に振りながらどうにかして快楽をやり過ごそうとするが、広瀬がそれを許してくれない。 一番敏感な部分を遠慮なしにゴリゴリと固いもので抉られて、目の前がチカチカして、声が止まらなかった。 気持ちよくて気持ちよくてどうにかなってしまいそうだった。 もう痛みなんて微塵も感じなくて、ただ怖いぐらいの快感が頭を身体を支配している。 「イっやぁあっ…とまっ、てぇッ」 「ごめん、ごめん牧野ッ、ふ、ぁ気持ちよくて、腰…っ止まンねぇ…っ!」 ばちゅんばちゅん!と肌がぶつかる音に合わせ、濡れた音が部屋に響く。 もう広瀬は腰を止めることが出来なくて、高みへとただ上り詰めることしか考えられない。 そんな乱暴な動きに牧野はどうしようもないぐらい感じてしまって、トロトロと先端から蜜をおしっこのように溢れさせていた。 「ひぃいっ、ああんッ…も、れ、る…れちゃぅうっ!!」 「いいよ、出してっ、俺ももう…ッ!」 呂律の回らない言葉で絶頂を訴え、牧野はボロボロと涙を零した。 そんな牧野の姿に煽られ、広瀬はばちゅんっ!!と一際大きく腰を打ち付けた。

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