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ひくり、と絶頂の余韻に時折腰を跳ねさせ熱い呼吸を吐く佐藤。 上気した頬にしっとりと汗ばむ身体、体液とローションでどろどろになった下半身、未だ塩谷を受け入れヒクヒクと収縮するお尻、その全てに塩谷は興奮し切っていた。 「…っは、…はぁ…っ(佐藤さんイッたんだ…お尻にちんこ挿入られて、揺さぶられて、それだけであんなに気持ち良さそうに射精して…っ)」 どくどくとこめかみの血管が脈打ってツン、と鼻の奥が痛くなる。 ゾワゾワと背筋を登る得もいえぬ感覚に塩谷のモノは一層硬さを増し更に膨張した。 我慢出来ず再度腰を揺らす。 「っ?!…ぃ、や…ぁっ、」 イッたばかりだと言うのに続け様に攻められ、佐藤は慌てて塩谷の腕を掴んだ。 眉を下げ泣きながら髪を振り乱している。 「め…っ、だめ…ぇ、!お、おれはじめて…はじめてなのにぃっ…!」 徐々に早まる挿入にそんな泣き言を漏らす。 はじめてだから手加減してほしいのだろう、人を受け入れた事のないそこに塩谷の余裕のないセックスは刺激が強過ぎた。 「佐藤さん…ッ佐藤さん気持ちいいです、ここ俺のをきゅぅうって締め付けて…、佐藤さんも気持ちいいんですよね…さっきイッちゃったのにまた、勃ってきてる…」 「な…っ、ひゃ…ぅ!」 半勃ちのそこを握られ、そのままゆるゆると扱かれる。 前と後ろ同時に与えられる耐え難い快感に佐藤はシーツを掴み悶えた。 「またきゅんってなった…っ佐藤さんまたイッちゃいそうなんですか…?可愛い、いっぱい気持ちよくなって下さい…俺も、もう…ッはぁっ…、出そう、です…ッ」 抱き抱え、衝動に任せて激しく腰を振る塩谷。 今まで以上に密着し、佐藤の首筋に顔を押し付けふーっふーっと匂いを嗅ぐ。 一気に高まる射精感に、何度か大きく腰を押し付けそのまま欲望をぶちまけた。 「く…ぁ…ッ」 「ーーーッ!」 どく、どく、と数回に分けて佐藤の中に全部吐き出す。 搾り取られる感覚に塩谷の腰がガクガクと震えた。 「ぁ…あ、うそ…、うそ…ーーっ」 佐藤は胎の中に吐精されたことにうわ言を繰り返すと、そのまま身体を丸め声にならない声を上げ絶頂を迎えた。 二人分の荒い呼吸が部屋に響く。 塩谷は強烈な快感にぶるりと震えると、脱力し、佐藤に覆い被さった。 汗がつたう首筋に頭を押し付け恍惚とする。

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