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第104話※R18
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「やっ…!
ん、ダメだよぉ。 今お掃除してるのに…っ!」
「こんな格好で雑巾がけしてる方が悪い…。
この服…下はないの?」
紅葉が着てるのは胸元に犬のプリントが入ったルームワンピースでレディースだが、細身の彼にはちょうどいいらしい。
膝上15cm程の丈もあるため、暑さにバテ気味の紅葉はハーフパンツは履かずに下着だけを身につけて部屋の中をうろうろしていて、凪の視線は数日前からその細くて白い素足に釘付けだった。
夏休みに入り、時間があるからと朝から掃除に励み雑巾がけまで始めた紅葉…
裾が邪魔なのか、ヘアゴムで縛って下着が丸見え状態で床を磨いていたのだ。
まだ凪は寝ていたからまぁ良いかと思ったのだが、見つかってしまったようだ。
「セールで安かったの…。可愛いし、部屋着にしたら涼しそうと思って…」
「…朝から誘ってんの?」
「えっ? 違うんだけど…!
…んー…、そーいうことでもいいよ?」
可愛い返事が聞けたので凪は寝起きの機嫌も急上昇し、紅葉に口付けた。
そのままリビングに続く廊下で始める気らしい。
「終わったらもう一回床磨こうね?」
「ん…っ!」
さすがに何の準備もなく挿入まではしなかったが、紅葉を四つん這いにして素股で熱を追いながら絡み合う2人。
先週、紅葉が京都から戻ってから、凪は例のキスマークが消える前に付け直すことに決めたらしい。
3日と置かずに抱かれている紅葉はツアー前の体力作りの代わり…としては少々不健全だが、
バテている場合ではないと意識的にバランスのよい食事を心掛けたり(作るのは基本的に凪)、
平九郎の 散歩を多めに時間をとったり(犬友も出来てお喋りりしてて遅くなってるだけ)、
凪の家での筋トレを一緒にやったり(どちらかと言うと凪のウエイトとして役に立っている、筋トレ後の一緒のシャワー+αがご褒美)と頑張っている。
「あっ!! んっ、イくっ! 凪くん、もういーい?」
「ん。いーよ…っ!」
「ン、ァーっ!」
「くっ…!」
凪の手で受け止めきれなかった2人分の精がナチュラルブラウンのフローリングの床にポタポタ…と垂れる…。
「ん。今日も可愛いな。」
凪はタオルで手を拭い、紅葉を抱き起こして床に座り、膝上に乗せる。
キスを繰り返しているとまた続きそうな雰囲気にもなるが…
ピンポーン…
玄関のインターフォンが鳴り、ビクッと跳ねる紅葉。
「あ、エアコンの工事だ。忘れてた。
…一人でシャワー行ける?」
「う、ん。」
キスを1つおくり、めくりかけていた紅葉の部屋着を戻してやる。
「あ、この服便利じゃん(笑)
俺が出るからここ拭いといて?」
後始末を紅葉に任せて凪は手早く服を着ると玄関へ向かった。
真夏の繁忙期に池波の一声ですぐ駆け付けてくれる町の電気屋に感謝して、2人は快適になった防音部屋で練習に力を入れる。
大家の池波からは鰻だけでなく桃やスイカももらいご機嫌な紅葉。
朝は平九郎の散歩がてら、紅葉が庭に水撒きをし、日が落ちると凪が草刈りを手伝い、夜は3人で花火をするくらいに仲が良い。
「こりゃあツアーに出たら各地でお土産買って来ないとな…(苦笑)」
凪はそう呟いた。
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