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第1話 人魚。を攫った

 人間が人魚に恋しました。  水の中では何も出来ない生き物のくせに。  イルカと仲良く泳ぐ姿に恋に落ちました。  見てはいけない。  あれは恐ろしく生き物だと案内してくれた漁師たちがそう忠告してくれたのに、見つめずにはいられませんでした。  イルカと戯れるその華奢な姿が目の裏に焼き付いて離れません。  恋しくてたまりません。  でも、人魚に会えるわけもなく。  でも、イルカなら。  人魚と泳ぐイルカなら。  捕まえられます。  だから金にあかせてイルカを捕らえて罠にしました。  イルカを助けようとやってきた人魚を脅して、イルカと引き換えに、捕まえ地上に上げました。   陸地で何はもできない人魚を捕らえて攫い、無理やり屋敷に連れて行きます。  陸地にあがった人魚には何の力もないから、濡れた毛布につつんで、抱きしめてやしきまで運んでも大丈夫でした。  人魚は美しい少年のように見えました。  人間は愛しい人魚の身体を知ろうと、嫌がる人魚を押さえつけ、その身体の仕組みを知るために全てを見て、触っていきます。  美しい尾がある半身を指で弄れば、深い切れ込みがありました。  2つありました。  その中に指を挿れたなら、男の性器と女の性器のどちらもがそこにありました。  泣いて嫌がる人魚のそこを、人間は舌と指でもっといじってやりました。  男の部分も、女の部分も。  2つの切れ込みに舌を入れて交互に舐めてやります。  切れ込みから男の性器が勃ちあがり、女の性器が濡れたので、そこを指で開くのを人間は心の底から楽しみました。  人魚は嫌がり逃げたがりますが、地上では何も出来ません。  広い浴室の、人魚の身体が乾かぬようバスタブの中でそれは行われ、人魚は逃げることも出来ずに泣くだけです。    男の部分の性器を舐めてやりながら、女の性器の中に指をさら深く潜らせます。  人魚の男の性器がそそり立ち、女の性器がさらに熱くぬかるんでいくのを人間は喜びました。  狭い小さなそこに深く指を沈ませてかき混ぜれば、人魚は華奢な身体を震わせて、泣き叫びます。  熱いそこ。  狭いそこ。  中が指に絡みついて、熱い。  そして、舐めてやっている、男の部分も先から濡れていくのです。    たまらなくなってまだ未熟な男の部分をしゃぶりながら、華奢な女の部分を指でかき混ぜてやったなら、大きく身体が痙攣し、男の部分が口の中で爆ぜたのが、可愛くて可愛くてたまりませんでした。     飲んでやります。  出したばかりのそこを執拗にしゃぶられ、指で中をさらに深く弄られ、人魚はしゃくりあげます。  人間に女の部分を舐められ、とうとう舌を潜り込ませられても、ただ身体を震わせ人魚は泣くだけでした。  人魚の上半身は少年のようでした。  もちろん、その薄い胸にある可愛い乳首も愛してやりました。  舐められ、噛まれ、すわれて人魚はまた泣きました。  唇をこじ開け、舌をねじ込み、小さな舌を貪りました。    舌の熱さも、その味も、蕩けるようで。  「可愛い、可愛い」  そう何度も囁きましたが、人魚に人間の言葉はわからなかったでしょう。  指をいれたその穴の狭さと、慣れない人魚の様子にただ人間は察して歓喜しました。  誰もここに挿れたことがないことに。  すっかり濡れたそこを、さらに舌で濡らし、慣らします。  舌をねじ込むと人魚は身体を大きく震わせました。  だから、さらに奥深くまで舌をねじ込みなめてやります。  人魚の綺麗な目から涙がこぼれます。   さらに指で広げてやります。    人魚は泣くだけです。  その行為もの意味もまだ本当には解っていないのかもしれません。  それでも人間の口と手に、人魚の男の部分は何度となく欲望を吐き出したのでした。  すすり泣き、その時には声をあげながら。  女の部分に人間は自分のものを押し付けました。    人魚は嫌がって身体をよじらせますが、その度に擦れてしまい、感じて身体を震わせます。  「愛してるんだ。本当に」  人間は喜びに身体を震わせながら言います。  一目人魚を見た日から、人魚を抱きしめたかったのです。  こうやって、身体の奥まで入りたかったのです。  泣いて暴れる人魚を押さえつけ、ゆっくりとその身体をその中に沈ませました。  小さなそこを限界まで広げながら。  人魚の悲鳴さえ、人間には甘く聞こえました。  そう、その穴の甘さはさらにさらに。    泣いている人魚が哀れでたまらなかったのに、貫くことも、回すことも、突くことも止められないほど、そこは熱く甘く、絡みつき、溶かされたのです。    愛して、貪って、奪って、喰らいました。  何度も何度もその中で放ちました。  愛していると叫び続けました。  人魚も感じていたはずです。  何度も何度もほとばしらせて、何度も中を痙攣させていたから。  奥深く押し入ります。  入れる一番遅れまで。   人魚がまた泣きました。  溢れる涙を舐めとりながら、それでも感じたのは幸せでした。  人魚はあまりにも、甘かった。  何もかもが。    人魚が動かなくなるまで犯し続けました。  そして、人間は慌てたのでした。  人魚を用意しておいた泳ぎ回れるような、大きな大きな水槽に入れて、目が覚めるのを待ったのでした。  無事に人魚は目を覚ましたのですが・・・。  そう、巨大な水槽を立派な屋敷に作りました。  人魚のために。  巨大な巨大な水槽を。  でも、水槽が大きすぎたため、人魚を捕らえることは難しく、最初の夜以外は人魚に触れることさえできなくなりました。   人魚は人間を怖がってしまうので。     皮肉なことに人魚のために用意した巨大な水槽が人間から人魚を逃がしたのです。  そして、人魚は夜な夜な泣くのです。  海を恋しがって。  泣きながら、海の歌を歌うのです。  その切ない声は人間の胸締め付けました。  それでも返してやれないのです。  海にもどってしまったならば、二度と姿さえ見れなくなってしまうから。  そして、夜になれば人間も苦しみます。  一度は入ったたあの甘くて熱い人魚の中を思いだして。  そして、毎夜の泣き声に苦しみます。  その泣き声は胸に杭を打ち込むよう。    美しい人魚。  この腕に抱いた感触。  涙。  でも、人間は手放すことができません。  心を縛られてしまっているから。    苦しむ姿さえ見れなくなるなんて。  自分のいない場所に人魚かいることが耐えられないのです。  愛してもらえないからこそ。  人魚に恋して追いかけ、自分から海へ沈む、漁師達の気持ちを知ります。  そして日毎人魚は弱っていきます    とうとう弱り切った人魚は人間に水槽の中で簡単につかまり、抱きしめられてしまいます。  このまま抱いて殺してしまおうか。  人間は悩みます。  愛してもらえないのなら。  一緒にいられないのなら。  全て食べてしまおうか。  何も自分のものにならないのなら。  そのスリットに指を挿れても、もう人魚は抵抗しませんでした。  そして、人魚の心とは関係なく、そこからそそり立たせ、濡れそぼり、男の指に感じていくのです。  欲しがるように指にそこは絡みつき、愛してやれば、何度もそこは欲望を吐き出すのです。    身体だけは男を欲しがるよう。    もう止められませんでした。    人間は人魚を抱き殺しました、そして、その肉を喰らってしまったのでした。  肉は甘く身体を溶かし、夢中にさせてくれ、その味もまた、甘く切なく、人間の心を満たしたのでした。  人魚に恋した人間が海に沈むと、その死体を人魚が喰らうように。  人間も人魚を喰らったのでした。  人魚は人間に恋して死んではくれなかったけれど。  そして、人間は死ねなくなりました。   人魚達が永く生きるのは人間を食べるから?  人魚を喰らうと人間も普通の命ではいられなくなる?  わかりません。  でも、恋心だけは無くなることがなく。  命だけは永く永く。  死ねない苦しさと恋の呪いに苦しめられ、人間は永く永く生きるのでした。    それは地獄のような日々でした。  抱いて喰らった甘さなど、たった一時でしかないことを人間は思い知ったのでした。  人間は海に飛び込んで、その苦しさを忘れようとします。  ですが、深く沈んでも、死ぬことは出来ず、時間の長さは脚を尾に変えて・・・人間は人魚になったのでした。  そして、今も海の底で恋心に苦しめられているのです。  永い命の尽きる果てまでの永い永い時間の中で。  END                

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