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第24話

翌朝、目が覚めると蓮が僕を抱き締めて寝ていた。 散々無茶苦茶されて、僕の身体は節々が悲鳴を上げている。 隣で安眠を貪る奴に恨みの視線を向けると、まだあどけなさの残る寝顔に(まぁ、良いか…)って思っしまう当たり、本当に蓮に弱いな〜て苦笑いをしてしまう。 蓮の寝顔を見ていると、ゆっくりと目を開けて 「ハル、おはよう」 って言うと、頬にキスをする。 「蓮、おはよう」 答えた声がカスカスで、どんだけだよ!って蓮を睨む。 でも蓮は我関せずで 「ハル、そんな顔をしてると、又、襲うよ」 って悪い笑顔を浮かべた。 「いや、もう無理!本当に無理!」 慌てて叫んだ僕に、蓮は吹き出すと 「ごめん、ごめん。昨日は、久し振り過ぎて我慢出来なかった」 そう言って僕の髪の毛にキスをする。 そして僕を優しく抱き締めると 「ねぇ、ハル。我慢させて昨日みたいな思いをするか、毎日小出しにするか。どっちが良い?」 って微笑まれた。 どちらも嫌だとは言えず 「小出しで…加減してお願いします」 と答えた。 蓮は僕の言葉に 「なんだ、それ」 って言って笑うと、僕の手を掴んだ。 「ねぇ、気付いてた?」 そう言われて、指にキスをされる。 キスされた指を見て、思わず固まった。 「蓮…これ…」 呟くと、蓮は自分の左薬指を見せて 「お揃い。ハルは、誰にでも愛想を振り撒くからさ、心配なんだよね。俺のは、普段、ネックレスに掛けておくからさ。だから、ハルはちゃんと付けてて」 と言われた。 「これ…どうしたんだよ」 左薬指にはめられた指輪を見て言うと 「実はさ、お店終わった後、暫くバイトしてたんだ。で、その金で買ったんだ」 って微笑んだ。 「お前…」 「だから、暫く一緒に寝られなかったんだ」 そう言われて、僕は蓮に抱き着く。 「僕、もう飽きられたのかと思ってた」 と呟くと 「飽きる訳ないだろう?あのな…。俺の片思い、何年越しだと思ってるんだよ」 って言われて、強く抱き締められた。 「ハル、俺とずっと一緒に生きてくれませんか?」 そう言われた。 緊張した顔の蓮に真っ直ぐ見つめられて、僕は笑顔で蓮に抱き着き 「喜んで」 って答えた。 これからもずっと、2人で生きて行こう。 僕と蓮でなら、きっと毎日笑って暮らせる。 そんな気がする。

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