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憎めないアイツ 【前編】

「なぁ耕作!これ解るか?」 そう言いオレにもたれ掛かって来るアイツ… 太ももに手を置いて……サラサラの髪の匂いに…… 理性は風前の灯だった アイツ…… 凄い女顔でもなきゃ 凄い美人でもない 垂れ目で、憎めない顔してる…… 身長はデカくて……体格もしっかりしていた デカワンコと呼ばれて老若男女問わず人気者だった オレとは正反対の奴だった 佐藤 敬太 垂れ目の憎めないアイツに…… オレ……村瀬耕作は恋をしていた 「敬太……重い……」 退し掛かられ耕作は重さに眉を顰た 「え~僕は重くはないけど…」 「潰れる…」 「潰れたら空気入れで空気入れてやるよ!」 ………何と言う言い草…… 「犯すぞ敬太!」 「お前経験あるの?」 「ある」 「嘘……童貞みたいな顔をして?」 失礼な台詞に耕作は怒り心頭になる だけど敬太は耕作の、腕を捩りあげた 「ねぇ、誰と犯ったの?」 ニコッと笑ってるのに…… その瞳は笑っていなかった 「痛い敬太」 抗議するが敬太は捩りあげた腕を緩めてはくれなかった だから仕方なく「三組の松永……」と答えるしかなかった 三組には松永と言う生徒は一人しかいなかった 敬太が幾ら考えても……松永博人と言う男子生徒しか浮かばなかった 「松永って男だよな?」 「だろ?」 「挿れさせたの? 挿れたの?」 「……とうしてお前に… そんな事まで言わなきゃいけない訳?」 「答えて!」 「挿入した!離せっては……痛ぇってばよぉ!」 「お尻は処女?」 「………言いたくねぇ……」 「なら指突っ込もうかな」 ニコッと楽しそうに敬太は言った 「ケツはまだ処女だ! 伊藤の指を挿れられたけど……ちんぼは挿入してねぇよ!」 「ほほう!耕作の学園生活はとても、楽しそうだね ゆっくり聞かせて貰おうかな」 そう言い敬太は部屋の鍵をかけた 「何で伊藤に指を突っ込まれたの?」 「部活の後に…松永と犯ってる時……参加して来やがったんだよ! 事もあろう事か…オレのケツに指を突こみやがった 蹴り飛ばしてやったけどな」 「楽しそうだね で、耕作は僕を犯すの?」 自分よりデカいのは……犯った事がない 「………冗談だよ……」 「なら僕が犯ろうかな? 耕作は下半身が節操もなさそうだし…… ケツに指なんか突こまれてるし……」 「…敬太……退け……」 敬太は耕作を押し倒して、身躯を乗り上げた 耕作の動きを封じて…… ニコッと笑っていた 憎めない……この顔が悪い 敬太は耕作の服を脱がしにかかった 「………おい……敬太……」 敬太は露になった耕作の乳首を吸った 「何?耕作?」 「お前男と犯った事あるのかよ……ぁあん……」 耕作は想わず口を塞いだ 「それは内緒!」 「………オレだけ言わせて内緒かよ! もぉ良い!退け!」 耕作は怒った瞳を敬太に向けた 「男はないけど女ならある 3年の八代先輩いるじゃん」 3年の先輩の八代と言えばマドンナと持て囃されてる美人だった 「あの先輩が教えてあげる……と誘ったからエッチした あの人がアナルセックス教えてくれた」 「付き合ってるのか?」 「違うよ……エッチだけしてた あの人恋人いるしさ……僕は好きな奴いるし……以来誘われなくなった」 「お前の好きな奴って?」 「………それは言えないよ 言えば相手に迷惑が掛かるからね……」 敬太は、とっても辛そうな顔をした 耕作はその顔を見て……泣きそうになった その好きな相手は絶対にオレじゃねぇ…… 敬太は耕作を全裸にすると自分も服を脱いだ 「本当に犯るのかよ?」 「犯されるのは趣味じゃないんだ」 「………なら犯さねぇから辞めねぇか?」 「それは無理! だって僕……もうこんなんだもん」 敬太は勃起した性器を耕作に見せ付けた 「お前男と犯った経験は?」 「ないよ!でも、脳内でシュミレーションしてるから大丈夫!」 ニコッと垂れ目の敬太が笑う 卑怯だよな…… そんな顔されたら拒めねぇじゃんかよ…… 敬太は耕作に貪る接吻をした 口腔を敬太の舌が暴れ回る 耕作は拒む気力もなくなって流されるしかなかった コイツ………めちゃくそキスうめぇ…… ツンと尖るだけの乳首を敬太は執拗に弄んだ 「……ぁはん……ゃ……それダメぇ……」 「お前……可愛いな……」 敬太は笑うと目がなくなる 嬉しそうに笑い、目がなくなるのを見るのが好きだった 今……目の前に、敬太のその顔があった 耕作の身躯に敬太はキスの雨を降らせた 優しく舐めて吸って紅い跡を付けた 耕作の勃起した性器には触らずに股を広げ 慎ましく閉じているお尻の穴を指で触った 「ひやっ……ダメ……触らないでぇ……」 「指……突っ込まれただけ? 誰かに挿入させてない?」 「……ゅ……指だけ……誰も挿入させてねぇってば……」 「なら耕作のバージンは僕が貰うね」 そう言い敬太は秘孔を舐め始めた 皺を伸ばし指を挿し込み舌と指で耕作の蕾を解す まさか………敬太にお尻の穴を舐められるとは想ってなかった 晴天の霹靂とはこう言う事を言うのか…… 「ぁん……汚いってば……あぁん……」 「綺麗な穴してるな あの女なんて黒ずんでた それに比べれば耕作の穴は綺麗だよ」 そう言いペロペロ敬太は耕作の秘孔を舐めた 指を増やし、掻き回す 「耕作、もう指……3本挿いってるよ?」 敬太はそう言い耕作の脚を抱えた 「挿入して良い?」 耕作の秘孔に、敬太は肉食を擦り付けた 軽く出し挿れして穴を慣らす 「挿れたいのか?」 「挿れたい!」 元気に言われれば…… 諦めるしかなかった 「良いぞ挿れて……」 「本当に?」 「生で挿れるなら後で掻き出してくれ……下痢する」 「うん!ちゃんとする」 敬太は垂れ目をもっと垂らして笑った その顔……反則…… 敬太は耕作の中へ挿入した ゆっくりと耕作の中へ挿れる 痛い…… めちゃくそ痛い…… 「息を吐いて……ねぇ耕作息を詰めないで……」 言われて息を吐く 「身躯が強張ってる……力を抜いて……」 言われて力を抜く エラが通り過ぎると……何とか圧迫感がなくなる 敬太は腰を使いながら耕作に執拗な接吻をした 「耕作……ぁ……気持ちいい…」 オレは死にそう…… 耕作は心の中で呟いた 「耕作……今好きな人いるの?」 「………いる……」 「誰?」 「………教えない……」 「……なら身躯だけで良い……」 敬太は耕作の首を執拗に吸い上げ腰を早めた 中を掻き回され耕作は息も絶え絶えだった 敬太の性器がある一点を引っ掻くと…… 「……ひやぁ……あぁん……あっあっ……イッちゃう……」 と鳴いた 敬太はそこを執拗に擦りあげた 敬太の腰に脚を巻き付け 耕作は敬太の背中を抱き締めて……イッた 「………ぁ……イクぅ……」 「耕作……イッちまえ……」 激しく突き上げ、敬太も耕作の中に総て吐き出した こうして、二人の関係は始まった 本当の心隠して…… 初めて敬太とセックスして1年が経った 高校2年だった耕作と敬太は3年に進級した 大学受験を控えた受験生だった 勉強会と称して、敬太の部屋でセックスをする もう馴染んだ身躯に……耕作の腸壁は歓喜して蠢いた 身躯が……敬太に作り替えられた 犯していた松永とは……エッチは出来なくなった で、自然消滅 以来……敬太としか寝ていなかった 耕作にしたら願ったり叶ったりなのだが…… まるでセフレみたいな関係に…… 先を見いだせないでいた 大学に入ったら疎遠になるんだろうな…… 耕作は長くは続かない関係を知っていた 敬太は頭が良い 結構上を狙えるぞ と担任が太鼓判を押していた 耕作は地元の私大に進学を決めていた 「なぁ耕作、一組の佐藤が白百合のマドンナ、白石桜子さんと交際始めたの知ってるか?」 耕作は友人が言ってる言葉が理解出来なかった 「………佐藤って…敬太??」 「そう!佐藤敬太 あぁ、お前ら友達だったよな? 受験生の身の上で羨ましい限りだな!」 耕作は……そんな事は聞いてなかった 「オレ……聞いてない……」 「かなり有名だぜ! デートも何度も目撃されてるらしいぜ!」 耕作は泣きそうになった 泣く訳にはいかない こんな場所で泣きたくなかった 耕作は鞄を掴むと……教室を飛び出して行った 駆けて…… 駆けて…… かなり学校から離れて…… 立ち止まった 「あはっ……バカみたいだオレ……」 耕作はそう言い泣いた 敬太が自分を抱くから特別な存在なんだって…… 勘違いしてた 違ったんだな…… マドンナか…… 耕作は自分の胸を触った 「胸もねぇしな……こんな貧相な身躯……趣味じゃねぇか……」 敬太が好きだった ずっと敬太が好きだった 敬太は自分のモノにならない…… そう思っていたから…… 手頃な奴とオナニの様なセックスしていた 欲望の穿け口のセックスをしていた きっと敬太もそうだったんだ… だから教えてもくれなかった…… 女の様な豊満な乳房なんてない 女に生まれたかった訳じゃない オレは男の自分を気に入っている オレは変われねぇ…… 敬太…… お前が好きだった…… 諦めるから……… 敬太が耕作と連絡を取ろうと想っても、耕作と連絡が取れなかった 学校でも絶対に逢わない 何時もは耕作の姿を見掛けた クラスは変わっても耕作は敬太に逢いに来ていた それが最近は全然来ない…… クラスに行っても…… いない 何故?何故こんなに耕作が捕まらない? 電話を入れると…… 電話番号が変わっていた 敬太はそれで、わさと避けられているのを知った 敬太は耕作の家の前で敬太が帰るのを待った もう日も暮れてるのに耕作の家は電気も点いていなかった そう言えば……何時も敬太の家に耕作が遊びに来る形ばかりで……耕作の家は知っていたが……遊びには行く機会はなかった 夜遅く耕作は車に乗せられて帰って来た その姿を見るだけで敬太は頭に血が上った ついでに怒りで頭が沸騰していた 家の玄関を開けようとした耕作の腕を、敬太は掴んだ 「こんなに遅い帰りか? しかも男に送ってもらったの?」 「敬太……痛い……」 腕を捩り上げられ耕作は悲鳴をあげた そこへ耕作を送って来た男がやって来た 敬太は男を睨みつけた 「耕作、最近来ないと想ったら新しい男が出来たの?」 敬太の睨みつける視線を受けて男は笑った 「弟を離してくれないか?」 男は敬太にそう言った 敬太は「弟?」と聞き返した 男は玄関の鍵を開けると 「家の外で痴話喧嘩は目立つんで入って貰えないかな?」 と告げた 敬太は捩り上げた耕作の腕を離すと、玄関へと向かった 招かれて応接室へと行きソファーに座った 男は耕作をソファーに座らせると、お茶を煎れに行った お茶を敬太の前に置き 「村瀬良輔と言います!」 とクスッと笑った 「佐藤敬太です」 「敬太君、君は我が家に何をしに来たのかな? 傍から見たら痴話喧嘩みたいに見えたんだけど?」 「耕作が逃げたから捕まえ様と待ち構えてました」 「付き合ってるの?二人は?」 良輔の言葉に敬太は何と答えて良いか解らなかった 交際を申し込んで付き合ってる訳じゃないから…… こうして考えてみれば、二人の関係は不確かで危うい位置にあった 耕作は何があっても側にいてくれたから…… ずっと側にいるんだって想っていた 「………付き合ってはいません……」 「なら耕作は君のモノじゃない なのに何故、耕作を掴んで捩り上げるの? 君にそんな資格ないんじゃないの?」 傍から見れば……耕作と敬太はどう見ても両想いにしか見えなかった 「君も御覧の通り我が家には俺と耕作しかいない 両親と耕作の直ぐ下の弟は旅行中に飛行機事故で他界した 俺と耕作はテスト期間中で終わったら合流するつもりだった…… ある日突然……俺と耕作は親と兄弟を失った そんな耕作にとって……君は多分救いだったんだろうね… 君は佐藤敬太君だろ? 耕作は親と兄弟を亡くして……荒れた生活をしていた 誰彼なく寝て……乱れた生活をしていた…… それが収まったと想ったら…… また繁華街で捕まえた 今度は大人のタチの悪い男に捕まっていた 今捕まえて来たばかりだ 耕作を捕まえる気がないのなら帰ってくれないか?」 良輔は単刀直入に敬太に伝えた 敬太は良輔の瞳を見て 「僕以外の男になど抱かせる気はありません! 僕が掴んでおきます!」 と宣言した 「夜も遅い……泊まって行くかい?」 「お邪魔でないなら!」 「邪魔じゃないから泊まって行けよ 家族に連絡しなくて良いのかい?」 「お構いなく! 僕は一人暮らしです! 耕作の事情を聴いたので話します 父は母が亡くなる前から不倫をしてました 母が亡くなったばかりだと謂うのに、父は再婚したので‥‥ 僕は許せなくて、アイツの総てを壊してやろうと、義理の母を犯して孕ませました それが発覚すると僕は家から出されたので……僕は一人暮らしです‥‥誰も心配する人などいません」 敬太の言葉が信じられなかった…… 良輔は「なら泊まって行きなよ!耕作と話をすると良い」と謂ってその場を離れた 残された耕作は敬太を自分の部屋に招き入れた 敬太は初めて耕作の部屋に入った 耕作はベッドの上に座った 敬太は耕作の首に付けられた紅い跡を見付けた 「寝たの?……」 「寝てねぇよ! 執拗に付き纏われて学校にも行けなかった 外に出たら……拉致られるから出るなと兄ちゃんに言われた」 「なら何で……外に出たの?」 「………あの時間……お前がゲーセンの前を通るから……影から見ようと想ったんだ……」 「僕に逢いに……?」 「………違う……逢う気はなかった…… 白百合のマドンナと交際を始めたんだろ?」 耕作は泣かない様に……平静を装った 「付き合ってなんかないよ だって妹……だからね……」 「え……」 「再婚した母親の子供だ 僕は再婚には反対だった 当たり前だよね……母さんが死んで半年も建ってないのに……再婚だよ? 母さんが生きていた頃から付き合っていたと言ってる様なもんだろ? 妹は……母さんが苦しんでる……と文句を言いに来たんだよ」 「………抱いたの?」 「抱いてない あんな女じゃ勃起もしない」 「………そう……」 「耕作……そろそろカタを付けようか?」 「………何の?」 「僕達の関係……」 耕作は俯いた 「………オレ等の関係…… カタを付けるまでもねぇじなねぇかよ…… お前は片想いしてる相手がいるんだろ? いい加減告白しろよ……」 耕作は敬太を見ずに……そう言った 「好きな子がいるんだ 僕が壊れそうな時……その子がいたから……自分を保てた その子も……苦しんでいたんだな なのに……そんな雰囲気は見せずに何時も元気でクラスのアイドルだった」 「………聞きたくない……」 「告白しろと言ったのは君だろ? 僕はその子の横にいると凄く安心出来たんだ その子はずっと側にいてくれる…… 絶対に離れない……そう思っていたんだ」 耕作は泣きながら…… 「オレじゃなく相手に言いに行け! オレは聞きたくなんかねぇんだよ!」 耕作は立ち上がり部屋を出て行こうとした それを敬太は掴んで引き寄せた 「愛してる耕作……」 敬太はそう言い耕作に口吻けた 「耕作の気持ちを聞かせて… 君の片想いの人を聞かせて… 可能性があるなら……君を誰にも渡したくないんだ」 「………嘘……」 「耕作、君の好きな人は誰?」 「………敬太……」 「何?誰なの?? 教えてくれないの?」 敬太は悲しい顔をした 「だから敬太だって……オレの片想いの相手……」 「……嘘……」 「ずっと敬太が好きだった… だから気まぐれで抱かれた時……凄く嬉しかった でも……敬太には片想いの人がいる…… 何時か……オレはフラれるんだと想ってた……」 耕作の瞳から涙が零れた 敬太は耕作を抱き締めた 「僕達……身躯から始めちゃったから……見えなかったんだね」 「敬太は人気者だから……」 「それは君だろ?」 「違うよ!オレは人気者じゃねぇ 人気者は敬太じゃねぇかよ」 敬太と耕作は額を合わせて笑った 「僕の何処が好き?」 「その憎めない目…… 敬太は狡いんだ……甘えて来るからダメって言えない……」 「僕の目、好き? そんな事言うの君位だよ そのふざけた目……って良く言われた」 耕作は敬太の胸に顔を埋め…… 「セフレだと想ってた…… だから好きになったらダメだって……」 「僕は……耕作の身躯だけで良いって言ったよね? 本当は全部欲しかった…… でも……僕は君に好かれてる自信はなかった 抱かれるんだから嫌われてはいない……それで我慢してた なのに……耕作が学校に来ないから……嫌われたんだと想った 電話も知らないうちに変わってた 心が手に入らないなら身躯だけで良い……監禁して離さなきゃ良いんだと……待ってた」 なんとも物騒な事を……サラっと言われ耕作は苦笑した 「怖いな敬太は‥‥」 「僕は‥‥壊れてるんだと想う‥‥」 「敬太‥‥」 「さっきも謂ったけど、僕は……義理の母親を犯した 髪の毛を掴み強姦した 何度も何度も……犯して…… 挙げ句、親父の前でセックスしてやった 親父は言葉もなく……僕の精液で汚れた義理の母を抱き締めて泣いていた 僕は言ってやったよ 父親に不倫され泣いて死んだ母さんはもっと苦しかっただろうね……って そしたら父親は泣きながら僕に謝ったんだ 僕は父さんが浮気してるのは知っていた 母さんも知っていた だけど、入院して迷惑をかけてると……泣きながら我慢したんだ…… 家庭は崩壊したよ…… 僕が壊したんだ…… 父さんは僕に出て行ってくれと言った 仕送りはするから……出て行ってくれ……って泣きながら頼むんだ…… 最低だよね……僕…… こんな僕が……誰も好きになっちゃダメなんだ……」 耕作は敬太を抱き締めた 「オレが愛してやる 他の誰が愛さなくても……オレが敬太を愛してやる だから敬太は笑って生きて行け…… オレの愛で満たされて……笑ってくれ……」 「耕作……僕は君に救われたんだ…… 転校して初めて出来た友達が君だった 何時も側にいてくれて……何時も優しく僕を包んでくれた 僕は君が好きだった でも、僕は汚れてるから……近寄ったらダメだって想ったんだ 僕の片想いだった…… 側にいられるだけで良かったんだ…… だけど欲が出て来ちゃった 君が誰かを抱いた……なんて聞いたら……止められなかった 君を誰かに……渡したくないんだ…… 側にいて耕作…… こんな僕の側にいて……」 敬太の人懐っこい目が涙で濡れていた 「敬太……」 耕作は名を呼んでキスを落とした 「耕作、僕が好き?」 「好きだよ」 「僕を愛してくれる?」 「愛してるよ」 「永遠に離れない?」 「おう!永遠にお前だけのもんだ」 敬太は耕作を押し倒した そして服の中に手を差し込んだ 「……敬太……嫌……」 「ココ……何で吸われたの?」 「いきなり捕まれて……吸われた 兄貴が助けに来てくれたから助かった」 「知ってる人?」 「近所でよく見る奴……」 「2度と耕作に触れさせない様にしないとね……」 敬太の瞳がキランと輝いた 何だか怖い……コイツ 「僕は執念深い……耕作が浮気したら……息の根止めてしまうかも知れない…」 「オレは浮気はしねぇ…」 「僕しか見ないで……」 「敬太しか見てねぇよ でもお前……東京の大学に行くんだろ?」 そしたら遠距離恋愛になるしかなかった 「大学なんて何処でも良いよ 耕作が行く所に行くからさ」 ペロッと耕作の乳首を舐めながら敬太は言う 油断ならない 話をしてたと想ったら…… 何時のまにか服を脱がされ……下着の中に手を入れられていた 耕作は手を伸ばして敬太の高ぶりに触れた 敬太の股間は痛い程勃ち上がっていた 「……ぁ……触らないで…耕作… ずっと君に触れてない… 今触られたらイッちゃうよ? そしたら耕作の中に挿れられないよ?」 尖った乳首を吸われて……耕作はのけ反った 「ねぇ、耕作は僕が欲しかった? ココ……疼かなかった?」 秘孔に指を突っ込まれ…… 舌と指で掻き回されると意識が朦朧として来る 「欲しかった……決まってるだろ?」 「ココ……指……突っ込んでオナニした?」 「……ぁん……あぁん…してない……」 「何で?」 「そこには……んっ……あぁ…… お前しか挿れたくねぇんだよ…」 敬太は嬉しそうな顔をして…… 泣いた 「僕だけ? 耕作には僕だけなの?」 敬太は解れた蕾に肉棒を挿し込み 耕作に問い掛けた 「敬太だけ……ぁぁ……イイっ…」 耕作の腸壁を敬太の膨張した肉棒が擦って行く 耕作はその快感に溺れて……敬太に縋り付いた 身も心も繋がり結ばれる 耕作は総てを敬太に見せる 「……イッちゃう……敬太……気持ちいい……」 「自分で触らずにイッて…… 僕の快感だけでイッて…… 大好きだよ耕作……愛してる」 その言葉だけで……耕作はイッた 敬太の腹に白濁を吹き上げ… 耕作はイッた 耕作の締め付けに敬太もイッた 同時に……二人はイッた 敬太は耕作に重なった 余韻を楽しみ…… 再び耕作の中を掻き回し暴れた 耕作は声が掠れるまで喘いだ そして疲れて眠りに落ちた 目醒めると…… 耕作の目の前に敬太の顔があった 耕作は……どうして???とパニックになった 耕作の百面相を見て敬太は笑って耕作を抱き寄せた 「僕のモノになったの……忘れちゃったの?」 そう言い敬太は耕作に口吻けた 「……忘れてないけど……夢なのかな……って想った」 「夢じゃない! 君にストーカーしてる奴は排除する! 君は僕のモノだから他は見たらダメだからね」 「見ねぇよ……お前しか見てねぇし……」 「なら良かった」 ニコッと垂れ目で笑われたら……憎めなくなってしまう 耕作は起きようとして……激痛に蹲った 敬太は耕作の脚を掴むと開いて切れてないか見た 「ぎょぇぇぇぇ」 耕作が色気のない声で叫んだ 敬太は苦笑してお尻の穴を舐めた 「切れてないけど痛い?」 ペロペロ舐められて……聞かれても…… 「やぁん……ぁん……やめ……」 と、喘ぐしか出来なかった 「敬太……学校……」 耕作がそう言うと敬太は舐めるのを辞めた 「学校……行ける?」 「行く……ずっと休んでたから行かなきゃ……」 「一人で帰らないでよ ストーカー野郎がいるから危ないからね!」 「………待ってるし」 「抱き上げて学校行こうか?」 「………それは勘弁…」 「僕のだって皆に解らせないとね!」 それはそれで恐ろしい…… 朝からどっと疲れた 着替えて、朝食を取って…… 兄の良輔に意味深に笑われて やっとの想いで登校する その登校の道すがら敬太は質問責めだった 「ねぇ、何で携帯繋がらないの?」 「解約したんだよ」 「何で!」 「ストーカー野郎が一日に百件以上電話して来るからな…」 「次の携帯は?」 「作ってねぇよ」 「なら僕が携帯作ってあげる 僕の作る携帯を持っていて」 「……敬太……」 「僕は君を離す気はないんだよ」 そう言い敬太は耕作の肩を抱いた 学校が近付くと耕作は離れようとした………が敬太は当然の顔で耕作を抱き締めていた 「……おい……敬太……」 「何?耕作、お腹空いたの?」 ニコッと笑われ……何も言えなくなる 本当にこの顔に弱いな…… こんな垂れ目の笑顔見たら……言いなりになるしかなかった 敬太は学校に着くと、甲斐甲斐しく耕作の世話を焼いた 耕作のクラスにやって来ては 「腰、痛くない? お尻、大丈夫?」 と聞いて座布団を敷いて行く その会話を聞けば…… 耕作は敬太に食われたのは一目瞭然だった 敬太は解っていて、そう言っていた 怒っても良いんだけど…… あの憎めない笑顔に…… まっ、良いか……と容認してしまう 耕作の知らないうちに、学園のベストカップルに認定されたのは言うまでもない 着実に耕作を自分のモノだと周りに認めさせる 耕作を取り囲む女共を蹴散らし毒づく 「僕の耕作に怪我でもさせたら地獄まで追い込むからね!」 笑顔で睨まれ宣言されたら…… 誰も何も言えなくなった 耕作のストーカーは耕作に内緒で片付けておいた 罠を張っておびき出し捕まえて……付け回す写真を目の前に出した 「ホモのストーカーだって世間に公言しても良いですか?」 ストーカー男は敬太を殴り飛ばした 敬太はそれを狙っていた 「良いアングルで殴ってくれましたね! 傷害で警察に持って行っても良いんですよ! 当然、ストーカーも告訴します 君は一生ホモのストーカーとして生きて行けば良い!」 ニコッと不気味に微笑まれて…… 「2度と近付かない……」 と約束させられた 敬太は誓約書を用意してて、それにサインさせた 「サインしたからには、これは裁判でも通用しますからね! 今後耕作に近付くなら容赦はしません!」 敬太は脅して追い詰めて…… 逃がしてやった 2度と近寄らない様に…… 2度と近付けない様に…… 耕作は敬太の腕の中で眠っていた お腹の膨れた昼休み 沢山耕作に餌付けして、膝の上に乗せて寝かせた それを耕作のクラスで繰り広げられていた 今じゃ知らない人はいない…… 名物と化していた 耕作に近付く奴はせっせと排除する 耕作を誰にも触らせない為に…… 敬太は日々の努力を怠らない そして、一緒に帰宅する 何時の間にか、敬太は耕作の家に居着いていた 敬太は耕作の兄の良輔に、ご挨拶をした ちゃんと交際を宣言して、恋人と言う立場を明確にした 良輔は敬太を受け入れた 「この家に住めば良い 君も家族がいないなら、この家に住めば良い 俺も結婚するからな妻も、ここに住む 子供がいるんだ…… そしたら家族として生きて行こう」 良輔の言葉に敬太は泣いた 認めて受け入れてくれて…… 家族にしてくれた その日から敬太は耕作の家に住む様になった 良輔の妻の冬美は、耕作と敬太を受け入れ、一緒に生活を始めた 敬太は日々大きくなって行くお腹に、更に目を下げて 「冬美さん!お腹に気をつけて!」 と、冬美を手伝って家事をしていた 冬美がやるより敬太の方が家事は上手かった 良輔は家族が笑顔で迎え入れてくれる家に帰るのが楽しくなった 敬太は耕作を抱き締めて、ソファーで寛いでいた 良輔は敬太に「受験勉強は良いの?」と、聞く程に毎晩嬉しそうに寛いでいた 「大丈夫です!僕は耕作と同じ大学に行くんで楽勝です!」 そう言い微笑む……が次の瞬間表情を暗くさせた 「でもね…耕作が落ちない様に勉強させないと一緒の大学には行けませんからね…」 良輔は笑うしかなかった 敬太はマンションを引き払い 父親からの仕送りを全部、家に入れ様としていた 良輔は敬太に、食費だけで良い……と、全額は辞退した 耕作は敬太の腕の中で 「お前がエッチやる回数減らせば、勉強に身が入る」 と悪態を着いた 毎晩……毎晩…… 耕作の身躯を好き勝手にする あの憎めない笑顔で、甘えて……押し通す 本当に耕作はあの顔が弱かった 良輔は敬太がストーカーを排除したのを知っていた 優しげな顔だけの男じゃないのも見抜いていた 「ならその分勉強しましょうか! ツケは必ず回収するけどね!」 敬太がニッコリ笑ってそう言う 耕作は唇を尖らせ…拗ねた 「そんな可愛い顔しないの」 敬太はそう言い耕作に口吻けた 冬美は楽しそうにお茶を運んで来て、皆の前に置いた そして良輔の横に座った 冬美はおっとりとして、何時も優しげに笑っていた 良輔は冬美のお腹を撫でた 冬美は八ヶ月になっていた 耕作に中々伝えられずに来てしまったのだ…… 不安定な耕作に…… 兄さん結婚するから……と言う事が告げれなかった 良輔は敬太に相談した 「結婚したい人がいるんだ… 耕作は許してくれるかな…」 敬太は、自分の事の様に喜んだ 「耕作は許してくれます! 反対なんてする筈ないじゃないですか!」 「………妊娠六ヶ月なんだ……」 「なら、早くしないと子供が可哀相です!」 「……ありがとう敬太 耕作に君がいてくれて本当に良かった……」 良輔は耕作に冬美を逢わせた そして冬美は耕作と敬太に 「良かったら一緒に暮らさない?」 と告げた 最初……敬太は断っていた 「………僕は義理の母親を犯して……孕ませた男です… 一緒に暮らすのに不安はありませんか?」 ………敬太は不安だった 幾ら良くして貰っても…… 他人だから…… 冬美はニコッと笑って 「敬太は耕作を裏切る様な事出来るの?」 「………僕には耕作しかいない 耕作を裏切る事なんか絶対にしない! 僕の……モノは耕作にしか使いません! 耕作を喜ばす為にしか使いたくない」 「なら、大丈夫じゃない! 私達は家族になりましょう 私もね早くに親を亡くしたから‥‥‥ 家族が欲しいの 良ちゃんの弟なら、私にとっても弟よ!」 冬美の言葉に救われた そして悔やむ あの蹂躙してしまった人は…… 今どんな想いで生きているのか? それを見た父は…どんな想いで生きているのか?

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