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第1話 箍

百目鬼 永遠 《 どうめき とわ 》16歳 優秀で…秀才 スポーツ万能 天が二物も与えた…兄は 天使の様に…清らかで… 天使の様に…穢れてなく… 優しくて…綺麗な…双子の兄だった 名前の通りに…永遠に眠りに着いた… ずっと一緒に生きていくんやと思っていたのに … ある日突然‥‥‥消えてなくいなくなった‥‥‥ 百目鬼 命《 みこと 》は… どうしょうもないロクデナシだった 不良で…髪を金髪して…耳には…ピアスを入 れまくり 母親に忌み嫌われていた 秀才の…永遠とロクデナシの命 1つの細胞を分けて生まれた…一卵性双生児だった なのに…その容姿は…別人の如く…違っていた 命を残して… 永遠は死んだ… 同じ細胞を分けて生まれたのに… 何故…死んでしまったのか… 命には解らなかった 永遠…何で…飛び立って行ってしまったんや… 永遠……俺の…恋を応援してくれるんやなかっ たんかいな… 永遠… 永遠… この日…俺は…半身を失った 兄は生徒会活動の帰りに…車に跳ねられ… 瀕死の重症になり… 翌日…永遠の眠りに着いた 生徒会の女性とがよろけたのを助け… 運悪く…突っ込んで来たトラックに跳ねられた X'masの…夜の事だった… 永遠の誕生日……やった 命の……誕生日でもあった 後で解ったのは…よろけた女性は… 永遠と交際してた彼女やったと…解った… 兄の葬儀の日…… 母親は…兄の後を追った… 母親の…自慢の息子だった 永遠の為だけに…生きていると言っても過言で はない位…愛してた どうしょうもないロクデナシの……俺といるより… 兄の側が良いと言うのかの様に… 母親は…ガードレールに激突して…亡くなった ブレーキ痕はなく……自殺として処理された 兄の死の翌日の…朝の事だった 年末で斎場が閉まる前に…駆け込みで、母親の …葬儀が行われた ひっそりと秋人と命だけの密葬が…行われた 家族を… 息子と…妻を亡くして… 父親は…死にそうな顔をしていた 百目鬼秋人… 33歳 兄の…永遠に良く似た顔をして優しくて…大人しい顔をしていた 僅か…16歳の時… 七歳年上の女に…引っ掛かり… 子持ちになった…憐れな男 親の反対を押しきって…結婚して…七歳年上の母親に…養ってもらい高校を出て… 大学を卒業して… 喫茶店を開業して…やっと起動に乗ったのに… 妻は…長男が生き甲斐だったのか… 死んでしまった… 秋人は…動揺を隠せなかった 母親の葬儀の日… 命は…父親の秋人を押し倒した 「命…?」 「親父には…こんなロクデナシしか残らなくて …残念だろ?」 「そんな事ない! 命はロクデナシなんかやない! 父さんは…命の事…ちゃんと愛しとる!」 「こんな事を……しても?」 命は…秋人の唇に…唇を合わせた 「命!止めっ‥‥…」 「俺は…秋人を愛している… 永遠は…俺を応援してくれてた…」 「命?……何んの、話をしてるんや?」 秋人には……さっぱり解らなかった… 命は…秋人の頬を撫でた 「俺は…父親のアンタを愛してんだよ…」 「え…?命…?」 「永遠は応援してくれてた… なのに…もういねぇ… やから俺は行動に出る! 」 「止め…命…お前は…僕の息子や…」 「動くな!俺はもう…待つのは止めたんや…」 秋人は…瞳を閉じた… 「秋人…」 命は…秋人の喪服を脱がしにかかった ネクタイを外し…Yシャツの釦を外し… 口付けた… ペロッと舐められ…秋人は、この時初めて…羞 恥心に襲われた 今更ながらに…抵抗した 「ゃ…やめ…命…」 「無理や…秋人… 俺のブレーキは…永遠…やった 永遠が襲うな…と言うから我慢してた その永遠はもう…おらん 秋人…逃げるな…俺の側にいて…」 弄る手に翻弄される 「命…ゃめ…」 「止めない…秋人を俺のものにするんや…」 命は…秋人を抱く手を…止めなかった 息も着かない…接吻に翻弄される 頭がボーッとしている間に…喪服を総て脱がさ れた 命は、迷う事なく…秋人の性器を口に含んで… 舐めた… 「ゃ…アァッ…止めて…命…」 「秋人…拒むな…俺を受け入れろ… 俺だけのモノになれ…大切にする…」 「命…こんな年寄が…欲しいのか…」 「秋人は年寄なんかやない! こんなに…肌も綺麗だ…初めてか?」 命の指が…秋人の肛門を撫でる 「そんなとこ!……指を入れられたりしないっ …」 「なら…俺だけの秋人になれ… 嫌でも…二年我慢しろ…」 「二年?」 「そう…そしたら…お前の…側を離れてやる… 」 「ァン…アァッン…ダメっ…」 穴を解され…秋人は…泣いた 命は…感情のベクトルが総て父親へ向かってい た それを知っていたのは…双子の兄弟の…永遠だ けだった 永遠は『諦めろ!』とも、 『おかしいよ!』とも 『変態…』とも 『無理だ よ…』とも言わなかった 『命がそんなに好きなら応援してやる!」 と、 兄は言ってくれたのだ この世で…唯一人…命の秘密を知っているのは 兄だった そして応援してくれた 「抱きてぇ…もう我慢出来んのや…」 と弱音を 吐く命に 『襲ったらあかんよ! そんな事したら…父さん は…倒れてしまうよ』 と宥めて…励ましてくれ た 命の…箍が外れた…日だった ずっと永遠と言う…箍が掛かっていた だけど…永遠を失って… 命は…暴走を…始めた 永遠… ごめん… 俺は…お前と言う…ブレーキを亡くした… もう止まれへんのや… 命は…父に愛撫を施した 綺麗な…肛門を…まじまじと見詰め… 命は…肛門にキスした 「やめ…命…汚いってば!」 「汚なない…こんなに綺麗なの見たことない… 」 ペロペロ…命は…秋人の肛門を舐めた 襞を伸ばして…念入りに舐めて… 指を挿し込んだ グチュグチュ…と言う…音を立てて…穴が解さ れる… 舐めて…舌を挿れて…指で解す 兄や…母親の…仏壇の前で… 命は…父親を裸にした… 「秋人…ここに…俺を挿れる…我慢して…」 命の指が…秋人の穴を引っ掻く… 「命…何で…」 「俺は…ずっと…秋人を愛してたんや! 永遠だけは知ってた… 知ってて応援してくれた … その永遠は…もう…おらん 「亡くしたくないんだ… 亡くすなら…自分のモノ にする… そして離さねぇ… でも嫌われたまま続けるのは…キツいからな… 」 後は…挿入され…聞き取れなかった… 激痛が…秋人を苛む… 激痛の…後に…微かな…快感に襲われる… 「アァッ…命…」 快感に流されて…秋人は聞こえなかった 『嫌いでも…2年は我慢して…そしたら…離れ てやるから…』 強引に奪って始めた…関係だった 性欲の尽きるまで…秋人を抱いた 抱いた後に後悔した… でも……もう後には…引き返せれなかった 気絶した秋人の、精液を掻き出し… 秋人の体を拭くと…命は秋人を抱き上げた 秋人の寝室に運ぶと…ベッドに寝かせた ベッドに寝そべる秋人に…口付けた 愛して…愛して… 狂いそうや… 命は秋人を、抱き締めた そして上掛けを引き寄せ…寝ることにした

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