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最終話・ずっとお傍に――。(九)
ようやく大瑠璃を解放した間宮は囁いた。
「っふ……っあ。輝晃さま……愛しています……輝晃さまだけ、だから……も、他の誰にも触らせない、からっ!」
(だからお願い、早く俺を抱いて!!)
投げかけられる間宮の言葉に同意する大瑠璃は彼を求めた。
「大瑠璃、君はとても美しい」
華奢な腰が持ち上げられる。
間宮の欲望が大瑠璃を穿った。
「――っつ」
熱い。
貫く楔の熱で身体が焼かれるようだ。その楔は内壁を掻き分け、最奥へと向かう。
間宮の愛撫ですっかり馴染んだそこは彼の楔を従順に飲み込む。やがて間宮が最奥まで辿り着くと、深い抽挿が繰り返された。
快楽に染まっている大瑠璃は中で息づく間宮を締め付ける。すると中で息づく間宮の存在をずっと強く感じた。
大瑠璃がいるここは見世ではない。
――そして自分は今、間宮に抱かれている。
そう実感すれば、さらに乱れてしまう。
「愛しているよ、僕だけの可愛い大瑠璃……」
幾度となく楔が打ち込まれ、そのたびに互いの肌がぶつかる厭らしい肉音が立つ。
子猫が起きてしまうとか、もうそんなことはどうでもいい。大瑠璃はただひたすら腰を振り、間宮を求めた。
「美しいよ、もっと乱れて……これからは僕の腕の中でのみ舞いなさい」
見世にいた頃は痛む心をそのままにして、ただ身体だけを開き続けた。
けれども今は違う。
自分を抱くのは愛おしい間宮ただ一人きりだ――。
愛おしい男性にだけ身体を開く。
あらためて今の自分を考えれば、より狂おしく舞う。
大瑠璃がこんなに感じたのは初めてだった。
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