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最終話・ずっとお傍に――。(十)

「もっ、ああっ……」  限界だ。 「愛しているよ、僕の大瑠璃」  愛を告げてくれる間宮は二度三度と深く貫き、大瑠璃の最奥へ欲望を注ぎ込んでいく……。  愛おしいその人に抱かれ、傍にいられるという幸福感で満たされた大瑠璃の心は、押し寄せてくる快楽に染まる。  間宮の愛液を注がれた大瑠璃は刺激され、より締め付けが強くなる。そうなると中にいる間宮をいっそう強く感じる。やがて大瑠璃も果てた。  ほぼ同時に果てた二人は、絡み合うようにしてぐったりと褥に横たわる。閨には乱れた呼吸ばかりが響く。  好いた人に抱かれる。  自分はなんと幸せ者だろう。  明日も明後日も――。  自分は愛おしい男性の腕に包まれる。  大瑠璃は間宮のたくましい胸板に身を任せ、幸せの余韻に浸った。 「てるあきさま……」  想いを込めて、彼の名を呼んでみる。 「大瑠璃、君が僕を庇って撃たれた傷はとても痛いだろうけど、それでも僕は、君をひっくるめてこの傷さえもとても愛おしい……。こう思う僕はおかしいだろうか」  ……おかしくなんてない。だって、大瑠璃も間宮を守ることができて嬉しいと思っている。  大瑠璃は静かに首を振った。  ……もう本心を言ってもいい。  誤魔化さなくていい……。 「輝晃さま、お慕いしています」  大瑠璃は自ら戒めた心を解放する。喘ぎすぎて唾液ですっかり濡れそぼった赤い唇が静かに動いた。 「ああ、僕もだ。もう離さないよ、大瑠璃……。君は永遠に僕のものだ」

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