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第9話
「ほら、言ってごらん?」
金髪の魔族がそそのかす。
受け入れた内壁は喜んで指に絡みつき、魔族の舌と指は自在に動いて目もくらむような快感の渦を巻き起こした。
「強情だね。その顔もかわいいなあ」
にやにや笑って、つんと尖った胸の先を摘まんできゅっと押しつぶす。じんじんと広がる熱さが痛みなのか快感なのかすでに判然としない。
「蕩けた顔して泣いちゃって。アシュタルトが気に入るのもわかるよ」
あふれた蜜を露出したところに指先で塗り込めるように愛撫されると、中からの刺激と一体になって快感のボルテージは上がっていく。
そこは解放を求めているのに、根元を戒められて果たせない。目を閉じて必死にこらえようとしても、唇からは次々とあえぎ声がこぼれてしまう。
じっと熱く突き刺さるアシュタルトの視線にも炙られるように体温は上がり、欲望がラファエルの体内で膨れ上がった。
のたうち回りたくなるほどの快楽の中で、ラファエルはむせび泣いた。
「……もう、いや…っ、あ、んっ」
「何が嫌なの?」
「我慢、できない……っ、あ、ああっ」
「どうして欲しい? 言えたら、あげるよ」
金髪の魔族はひょいと華奢な体を抱え上げ、ラファエルの体を反転させた。途端に、ラファエルは多くの視線が自分に集まっていることを知った。
美しい少年が生贄となっている場面を、その場にいた魔族たちが愉しんでいるのだ。
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