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第8話

「だめ、です。こんな……こと…」  涙をにじませて拒むラファエルに、にやにや笑った魔族は指を差し入れた。待ち構えていたそこが収縮して指を締めつけ、ラファエルはその快感にのけぞった。 「あ、ああ、だめ……っ、…ひどい……」 「何がひどいの?」  指を増やされ、敏感なところを擦られると、途端に腰からぞくぞくと震えてしまう。ラファエルは必死にそれに抗った。 「いけない、こと、です。あっ、や……赦され、ない、のに……」 「誰に赦されないって?」  浅ましく腰を振っていることを自覚しているラファエルは、神の名を口にできない。だが、そばで見ていたアシュタルトがついと顎に指をかけて目を合わせ、ひどく優しい声で嘲った。 「教会で祈りを捧げた神はお前を救ってくれたのか?」  意地悪な問いに顔をそらし、ラファエルは唇を噛みしめた。  そう、神が救ってくれないから、ラファエルは黒髪の魔族の手を取ってしまったのだ。後悔はいつもあるが、兄の回復だけが心の支えだ。 「どうでもいいじゃない。こんなに美しいのに、快楽を拒むのは無意味でしょ」  すっかり勃ちあがった先端に口づけられて、ラファエルはちいさな悲鳴を上げた。 「いやっ」  透明な雫がしたたりおち、ラファエルの腰が誘うように揺らめく。魔族はくすくす笑って、ぺろりとそれを舐めた。  まだ成熟しきっていない少年のそれはふるふると揺れて、たらりと蜜をこぼす。

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