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第7話

「嫌です、お願いですから」  いま、触られたら自分がどんなに乱れてしまうか予想がついて、ラファエルは必死に身をよじった。 「なんで? こんなに欲しがってるのに?」  いやいやと首を振っても魔族の男たちはラファエルの怯えた表情を楽しんでいる。 「そんなに嫌がらなくてもいいでしょ。ほら、欲しいってここは泣いてる」  意地悪く指先で露出した丸みを擦られた。とろとろと蜜をこぼすそこは敏感に反応してぐっと頭をもたげる。 「あっ、だめっ…、ああ……っ、いやぁ」     嫌なのは魔族じゃない。淫らに悦ぶ自分の浅ましさが嫌なのだ。魔族が教えた快楽の深さは目もくらむほどで、それに抗うことがどうしてもできない。 「ほら、こっちも物欲しげだよ」    馬車の中で煽られて、そこはもうじくじくと疼いて、熱く硬いものを欲しがっている。  抱かれなければこの疼きはおさまらないことはわかっていても、良心と欲望の狭間でラファエルはいつも身を切り裂かれるような気持になる。  それですらも絶頂を迎えるころにはわからなくなって、毎回自分からねだってしまうのだ。

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