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第6話

「おや、その子かい?」  金色の髪を逆立てた男が声を掛けた。  「ああ」  素っ気ない返事に怯むこともなく、金髪の魔族はラファエルの顔を覗き込む。 「発情してんね、味見させてよ」 「ああ」   近づいた男にラファエルはあわてて身を引こうとした。  男は頓着せずにラファエルを引き寄せ、向かい合う形で膝を開いて座らせた。一気に夜着を切り裂かれ、全裸のラファエルは真っ赤になった。 「へえ、かわいいな」  ラファエルの淡い茂みに目を落とし、指輪をみとめた魔族がにいっと笑う。  絶頂を迎えられないままの体は溶けそうに熱く発情していた。大きな手に包まれて、ラファエルは思わず腰を揺らしてしまう。 「アシュタルトのお気に入りって言うからもっと妖艶なタイプかと思ってたら、こんな清楚系とはね」    アシュタルトは返事をせず、優雅にワインを口に運んでいる。  金色の魔族はラファエルに口づけて「へえ、おいしい」と軽く目をみはった。 「なるほどね。抱いていい?」 「ああ、たっぷり焦らしてやるといい」  平然とした返答に耳を疑う。  同時にさっきの言葉を理解した。  お前が泣かされる顔をじっくり堪能するつもりと言ったのは、誰かに蹂躙されるラファエルを眺めて楽しむという意味なのだ。

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