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第1話
このお話は残酷な描写があります。
エログロに耐性のない方はお止めください
大丈夫な方だけどうぞ
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真夜中にそれは起こった。
この瞬間まで誰もいなかった筈の部屋で。
うつ伏せに寝ている青年の背中に何かがのしかかりかかった。
熱い肌の感触に、寝ていた青年は目を覚ます。
恋人?
いや、随分前に別れた。
何より恋人はこんなに大きな身体はしていない。
たくましい胸や、硬い腹がわかる。
吐息が首筋にかかり、熱い舌がそこを舐め始めるのを夢うつつで感じていた。
まだ夢だと思っていた。
パジャマ代わりのTシャツをめくりあげられ、短パンをおろされ、うつ伏せのまま愛撫が始まっても、まだ夢だと思っていた。
首筋を舐められるのは好き。
胸を撫でられるのも、乳首を摘ままれ尖るまで潰され苛められるのも。
淫らに竿を扱かれるのも、穴をゆっくり指でほじられるのも。
恋人と別れて、しばらく誰にも触れられなかった身体はその淫らさを喜んで受け入れていた。
いやらしい、夢。
もっと、もっとして。
ああっ、気持ちいい。
何かおかしいと思ったのは、あまりにも気持ち良すぎたせいだった。
淡いはずの夢での快楽が、あまりにもリアルで、何よりも奇妙すぎた。
指の数が多過ぎる?
何故、前を淫らにしごきながら、後ろを弄り、同時両方の乳首をその指は愛せるの?
複数の人間?
いや、指も腕も、一人の人間の方向から来てる。
複数プレイはしたことがある。
これは違う、これはこれは違う。
そこで恐怖を感じた。
目を見開く。
薄暗がりの部屋に、自分以外誰もいない。
なのに確かに濡れた舌や熱い指は自分を愛撫しているのだ。
恐怖のあまり上げた悲鳴を、見えない唇にふさがれた。
熱い、そして、あまりにも長すぎる舌が喉の奥まで入ってきて、貪られた。
上顎の気持ちの良いところを、執拗に舐められる。
同時に人間の指では絶対に届かないその穴の奥を指が擦ってくる。
喉の奥まで舌は舐めた。
指は奥の方の気持ち良い場所を擦りあげる。
有り得ない。
有り得ない。
これは人間じゃない。
怖い。
怖いのに。
もう受け入れてしまっていた快楽に焼かれる。
最初の射精をした。
奪われる悲鳴の中で。
もう悲鳴はあげられなかった。
悲鳴の代わりに嬌声をあげつづけた。
そこから、何度も何度も、性器は白濁を吐き出し続けた。
指でじっくり広げられ、長すぎる舌で散々犯され、蕩けきったそこに、それが当てられたころには、もう、抵抗する気力すら失っていた。
それで良かったのかもしれない。
そこに押し当てられたものは、あまりにも熱くて、大きすぎたから。
人間のモノではなかった。
「あっ・・・」
そう呻いたけれど、指さえ動かせなくなっていたのが幸いしたのだと思う。
少しでも身体に力が入っていたら、引き裂かれていただろう。
誰も入ったことのないところまで入りこまれた。
まるで串刺しされているかのよう。
でも、熱くて、苦しくて、甘い。
腹の中を抉られることが。
そして、深い奥から一気に引き出され、中の襞を裏返えされる感覚に、喉を垂直に立てて、声にならない悲鳴をあげる。
腹の中をぐちゃぐちゃにされているのだ。
何度も中を裏返され、戻され、また裏返される。
もう出ないはずの性器から、何か出たような感覚だけが走る。
また押し込まれ、中でイク。
性器とは無関係な感覚に脳が焼かれる。
意識を失い、揺さぶれて、気付き、出ないのに射精感だけを与えられて、中イキして、また気を失い、また目覚めさせられた。
中で放たれたなら、熱いそれが焼け付くようで、腹の中から感じた。
熱い煮えたぎったシロップを流し込まれていた。
熱い熱い
きもち、いいよぉ
ああっ
壊れる
ああっ うぁっ
そこからは意味のない言葉を叫び続けた。
叫びは全部、見えない唇にうばわれた。
こんなものはセックスなんかではなかった。
こんな恐ろしい快楽は耐えられるものではなかった。
何か分からないモノは、身体中を満たし、揺さぶり、青年の中に放って、身体の中まで焼き尽くした。
許しを求めることさえ許されず、それは夜明けまで、青年を喰らいつくした。
青年が穿たれた最後に願った。
神様、助けて
信じてもいなかった神に。
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