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第3話

 神域と呼ばれる場所に逃げた。  こっそりその山に逃げ込んだ。  人間は入ってはいけないとされている場所に。    ここは違う「神」がいる場所。  ここならアレは来ない。  夜そこで過ごした。  アレは来なかった。  やっと安心して眠れた。  夜明けに祈った。  ここにすむモノに。  助けて欲しい。  何でもするから、するからと。  そして、現れた。  「願いを叶えてやる」と。  神は美しかった。  金色の肌。  腕も指も人間より多く、目は三つあった。  人間よりも大きな身体。    その姿に怯えはしたが、縋るものはもう、他にはいなかった。  そして、迫られる。  自分のモノになれと。  その美しい神に。  受け入れた。  分からない何かよりはマシだった。  夜明けの光の中で抱かれた。  服を脱がされ、胸を弄られ、首筋を舐められる。  夜明けの光が神を美しく輝かせる。  ああ、指が舌が・・・気持ちいい。  そして気づく。  触れる沢山の指、舌、この感触。  コレは「アレ」だ。  アレなんだ。  見えるようになった「アレ」なんだ。    悲鳴は優しい舌に絡めとられる。  その舌が喉まで犯すのを、もう知っている。  「ここでなら、実体になれるし、お前を【本当】に連れていける」  アレは笑った。  「お前が願ってくれたのだしな。私のモノになると」  アレ、神が言う。  デカいそれをぶち込みながら。  現実の夜明けの光の中では、巨大すぎるそれは青年の身体をブチブチと引きちぎっていく。  でも気持ちがいい。  肉が千切れているのに気持ちがいい。  文字通り串刺しにされているのに。  腸壁が裂かれて、肉が千切られ、擦られた。  肉が引き裂かれる度に射精していた。   ああっ   いいっ   すごいきもちいいっ  青年は叫ぶ。  喉に鋭い歯がくい込む。   その痛みに酔う。  流れる血の感触に、乳首が立ち上がり、引き裂かれボロボロになっている中が締まる。  「なんて可愛いんだ。お前を連れて行く。お前は私のモノだ」  神は喉の肉を引きちぎりながら囁いた。  沢山の腕が手足を引きちぎりながら、乳首を弄る。  それが、信じられないくらい甘い。  痛みが甘さになっていく。  血が流れだす感覚は、中から引き裂かれる痛みと同じくらいあつい。  「喰ってやる、全部全部」  愛おしむように言われ、中に放たれ、喰らわれる。    文字通り。  鋭い歯が肉を千切り、舌がそれを取り込み、舐めて、飲み込んでいく。  喰われることは気持ち良かった。   喰らわれることこそ、セックスだった。  噛み切られ、引きちぎられ、貫かれる、引き裂かれる。  それら全てが・・・・快楽だった。     ああ   きもち   いいっ   神 さ   ま  最後の言葉は祈りだったのか。  「ソレ」への呼びかけだったのか  青年は綺麗に食べ尽くされた。  何故か美しい目だけが残された。  神域を歩くことが許された高僧がその日の夕暮れ、血が飛び散ったその場所と、その目玉をみつける。  ため息をつく。  ここに住む神は強欲だ。  欲しいものを絶対に手にいれる。  ここでこんなことがたまに起こるのは、公然の秘密なのだ。 「神が喰らった」とそう伝えられている。 END           

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