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1. はじまりの唄 ※

その男は俺の腹の上に股がって 容赦ない力で俺の首を締め付けた。 俺は上半身は裸、下半身は中途半端に下着とズボンを 下げられて、片足に引っかけたまま うめき声を上げて全力で暴れていた。 「ああ!……ぃぃ…しまる!最高…だ!」 俺は首を絞めている男の両手首に、爪を食い込ませて 引き剥がそうと暴れているのに、男は全く動じず、 恍惚とした表情で規則的に腰を打ち付けて 何度も俺の中に射精している。 その顔を見たとき ああ、終わったな…と思った。 やっぱり第六感って信じなきゃダメだった。 こいつが出会い系サイトから連絡してきたとき 嫌な予感がしてたんだ。 30歳だというその男は、額がだいぶ後退していて 40後半にしか見えなかった。目も合わせないし 脂っこい顔で汗をたらし、ずっとハンカチで それを拭っていた。 それでも渡された金額が高額で舞い上がって しまったんだ。 今週中にどうしても買いたいソフトがあった からって、がっつくんじゃなかった。 ついさっきまで死ぬほど苦しかったのに もう何も感じない。力も抜けて、俺は人形みたいに ダラリとベッドに横たわった。 抵抗が無くなった俺を見て、男の動きが一瞬 止まる。 恐る恐る首から手を離して、顔を近づけ呼吸を 確認すると、ペチペチ俺の頬を叩く。 胸に顔をくっつけて、脈がない事に気づくと あろうことか…男はまた、腰を振りだして それまで以上に激しく、力の抜けた俺の体を 抱え上げ、獣のように声を上げて腰を打ち付ける。 俺の顔を唾液でベトベトになるほど舐めて 完全にぶっ飛んだ顔をさらす。 気づくと俺は、激しく交わる二人の すぐ横に立ってそれをじっと見つめていた。 まさか死姦がしたかったとは… ヤバイやつって本当にいるんだな。 俺はすっかり人形のようにぐにゃぐにゃに なってしまった自分の事を、まるで他人のように 見下ろし、ぼんやりと、なぜか子供の頃好きだった 女の子の事を思い出しながらみていた。 「助けてやろうか?」 突然横から声をかけられ、驚いてそちらを見ると いつの間にか全身黒のスーツを身に纏った男が 壁に据え付けられた机の上に座って、頬杖をつき 一緒になって俺の体が犯されるのを眺めていた。 「え、ダレ!?」

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