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第25話
「二琥…可愛い」
「っく…くふぅ…ふんっ…んっ」
亜嵐と結婚してから早半年近く…
一人でする暇もなく求められ、満足よりも更に深い快感を与えられてきた…
久し振りに自分の手をソコにあてがうと、亜嵐に見つめられながら擦る…
闇雲に上下に与える刺激は、先端に向けて熱を集めていくのに…
どこか物足りなくてもどかしい…
「んぅ…亜嵐っ…っく…イケない…」
「二琥…足りないの?」
「ふんっ…んうぅ…」
亜嵐に見られてシテいるのが恥ずかしいせいなのか、久し振りにオナっているせいか分からないけど…
今まで自分でどうやってイッてたのか、忘れてしまった様な感覚に陥った…
「俺とするまで、一人でそうやってシテたんだ?」
「んっ…うんっ…んふぅっ…」
「雨愛達みてみ?…小さい所を広げながら…あんなの入って…やらしい音立ててる…」
「んうぅ…知ってる…からぁ…」
「二琥?…乳首も触ってみたら?」
「…ん?…ふんっ…くっ…」
亜嵐に言われるがまま、服を捲りあげると裾を噛む…
左手の人差し指で露になったその先端を弾くと、指先に触れている柔らかい感触が、その中心から押し拡がって固くなる…
すぐにそれだけでは足りなくなって、固くなったそこにも左右に刺激を加えてみた…
両手から伝わる刺激は、上半身と下半身の先端へと二分して走り…
それぞれが少しずつその固さを増した…
その快感に合わせて腰も振るのに、昇りつめる事が出来ない…
「二琥も俺の入れると気持ち良い?」
「んー!…うっ…イイっ…」
「いいんだ?くくっ…大丈夫?二琥?…そんな風に扱いたら…痛くない?」
「いちゃくない…ぃ…気持ちひ…のに…イっ…ない…んぅ…らんぅ?…ひて?」
「だーめ」
「…つあいぃ…なんでぇ…」
俺は手の動きと、僅かに滑る液体でソレに快感を与え続けている…
太腿に力が入り腰を浮かすのに、先端が固く開かない様な詰まりを感じる…
シュコシュコと手を動かしながら、亜嵐に助けを求めても…
愛おしそうに俺を見つめている亜嵐が、俺の身体のドコも触ってくれない…
イキたいのにイケなくて、噛みしめている服の裾が濡れてくる…
『んっんっんっんっ!…あ゛っ♡んあっっ♡イクっ♡イクっ…んぅぅ♡…っっあ゛ぁ…』
雨愛の果てる声に思わず画面を凝視すると、その先端から白濁を放ち…
その恍惚とした表情が凄く羨ましい…
「んーっ…ん゛ー…」
「雨愛みたいに出したいの?…んー、二琥もう涙目…可愛いっ…」
ベッドに突っ伏して絶頂の余韻を愉しむ雨愛達を横目に、亜嵐が自分のソレに手を伸ばす…
「二琥…俺も…するから見て?」
亜嵐の大きなモノは、俺の方を向いて固く気張っている…
ソレから滲み出る液体を伸ばし、亜嵐は自分で自分を追い詰め始めた…
亜嵐のその行為は、俺達の行為の中でたまに行われていた…
いつもは俺の為に亜嵐が先に果てようとしてくれて、亜嵐は自分を追い詰めるのだが…
今は自分の快楽を求める様に手を動かしている…
「んっ…っく…っはぁ…二琥?…こっちちゃんと見て?」
亜嵐の滑りの音は雨愛の声よりもいやらしく響き、漏れる吐息を耳が拾う…
亜嵐の切ない声に、俺の手の中の水分量が増えた…
「んうっ…らんぅっ…」
親友時代はもちろん二人でシコった事なんてないし、お互いに触れないままで亜嵐が感じてるのを見るのなんて初めてで…
それは雨愛達のセックスよりも、今まで見たどんなエロ動画よりも遥かに興奮するものだった…
「んっ…っふ…っく…二琥…イイの?」
「ん…んんっ…」
少し前屈みになると迫り上がる快感がより先端に溜まる…
人差し指と親指の間が更に押し拡げられ、内腿に力が入った…
「んっんっ…んくっ……っ!」
息を飲むと俺の先端はようやく開き、的を射ぬくように液体を飛ばす…
粘度の高いそれは素直に飛んで行くと、亜嵐の素肌に当たってやっとその勢いを無くした…
「っはぁ…はぁ…あぁ…ごめん…亜嵐…」
「二琥…元気に飛んだね…んくくっ…超可愛い」
亜嵐は自分を攻めるのをやめ、自分の肌に飛び散った俺のを集めて掬う…
「んあ…久し振りの二琥の…美味しい」
「もう…亜嵐のせいだ…」
「くくっ…何が?」
「すごい…恥ずかしい…」
「今まで散々色々してきたのに?」
「…うん」
「二琥さぁ?…セックス見るよりオナニー見る方が興奮するの?」
亜嵐が意地の悪い顔でニヤニヤしていた…
「…っ!そういうわけじゃ…」
「俺に興奮した?」
「っく…」
「うっそ?…マジで?…スゲー嬉しいんだけど♪」
亜嵐が自分で始めてから興奮がより増したのは事実で…
俺はもしかして、もう一人で絶頂までイケないのではないかと少し不安になる…
「…二琥が元気なのがわかったよ♪…俺のも、楽にして?」
「んっ…亜嵐っ…んあ…まだ…イッたばっかだからぁ…」
まだ敏感な俺のソレを口に含みながら、俺の放った滑りが絡んだ亜嵐の指が、俺の中に入ってくる…
あっという間に血流がソコへ戻ると、腰が浮いて亜嵐の指を締め付けた…
「良かった…二琥が元気になって…」
覆い被さって来た亜嵐は、優しく笑っていながらも、強引な舌で俺の唇を割って侵入してきた…
どちらの口も亜嵐に塞がれて、脳が溶け出しそうになる…
「…入れていい?」
そんな事確認をした所で、俺がこの快感に抗えない事を亜嵐は良く知っているはずだ…
顎を上下させて許可の意思を伝えると、下半身が自由を許される感覚で腰が跳ねる…
次の瞬間、亜嵐の指の何本かより更に太いモノが俺の中を埋めた…
「んうっつ…亜嵐っ…っんく…っ」
「やっば…久々の二琥…すごいね…そんなに締めないで…」
亜嵐が打ち付けると起こる内側からの快感は、あっという間に俺の先端に快感を集める…
亜嵐の顎を下から見上げ、その表情に物凄く快感が増す…
「っく…二琥に…搾られちゃいそう…」
「ねえっ…亜嵐っ…ダメっ…俺っ…やだっ…」
「二琥…またイキそう?…いいよ…出しな?」
「やらぁ…まだっ…亜嵐っ…ってな…あっ…」
亜嵐はまだ俺の中を刺激し続けてくるのに、俺はもう限界だった…
一度開いた俺の先端は、全く我慢なんてせず…
また勢い良く放出すると、ソレは自分の顔まで到達した…
「っはぁ…二琥の顔射…自分に…えっろ…」
「んやぁ…亜嵐っ…一回やめて…っはぁ…やあっ…」
「ごめんっ…俺も…いかせて…?」
亜嵐は声こそ切な気なのに、その動きを緩めてはくれず…
退いてく快感と与えられる快感が下半身で交わると、気が遠退くような感覚で目が回る…
亜嵐が上下に動いているのがボヤけてきて、褄先が意思に反して伸びきると…
今にも足がつりそうだった…
一度飲み込んだ息を溜め息として吐き出した亜嵐が、俺の最深部へとそれを注ぐ…
亜嵐が抜け出た感覚にさえ腰が跳ねて、意識はソファーに沈みこんでいく気がした…
「っはぁ…はぁ…二琥?…大丈夫?」
「っくふぅ…ふっ…」
「くくっ…顔まで汚れちゃったね…」
「…っ!」
まだ俺はちゃんと喋れないのに、どこか余裕のある亜嵐はニヤニヤしながら俺の顔を拭う…
「んっ…」
「まだ?顔も…感じるの?」
「っちがっ…」
「落ち着いた?…くはっ…二琥眉毛下がったまま…っふふ…可愛いね♪」
「っく!…見んな!」
「どしたん?」
「やっぱ…亜嵐…何か変わった…」
「え?」
「イジワル…」
「んふっ…そんな事ないよ?」
「どうせするなら…最初からちゃんとしてくれれば良かったのに…それに…」
「それに?」
「…ずっと俺と一緒に居て…その…しなかったじゃん!…なのに、俺だけ何回も…」
一度果てた後、亜嵐に入れられた途端にイッてしまった…
俺が果てた後も亜嵐はまだ余力があったのに…
少し亜嵐としなかっただけでこれなんて…
ちょっとへこむ…
「ねぇ二琥?…俺を何だと思ってるの?」
「は?亜嵐だろ?」
「ふふっ…そうだけど…俺…王様になったんだよ?」
「…うん?」
「二琥ってば、婬魔の王様と張り合えるぐらい凄いんだね…」
「…っ!」
確かに…言われてみればそうだった。
亜嵐のこの姿もすっかり見慣れていたし、亜嵐が変な事させるから…
思考がここまでハッキリしたままするのって余計に恥ずかしいから、もう懲りごりだ…
「…あっでも…俺、我慢出来なかったから…」
「え?」
「二琥の寝顔で抜いてたよ♪」
「…っく」
うっかりさっきの亜嵐の表情が脳裏を過り…
期待しそうになる下半身を押さえた自分がツラ過ぎる…
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