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第5話

「とりあえずそいつ車に運ぶぞ」 「はいはーい」 倒れてたやつを車にのせ奏の病院に運ぶ、 病院と行っても奏と数人の看護士の小さい診療所のようなところだ。 「組に連絡してくっからそいつ頼む」 奏にそいつを任せ俺は廊下で組に電話した。 「廣瀬だ。ああ、その事で親父に報告があるんだ。居るか?」 「なんだ?俺に報告って事はなんかあったか?」 電話越しに低く響く様な声が聞こえる。 佐嶋 杏梨(さじま きょうり)佐嶋組10代目組長だ。 「いや、でかいことは無かったんですが1人の男が居て、手足に拘束の跡と口にテープが貼ってありおそらく1人を大勢で…という感じだろう。」 「ほう…」 「今は奏の病院だが怪我が酷い。暫く入院になるかもしんねえ」 「親か?まあ、必要な時は手を回しておく」 「ありがとうございます。」 「廣瀬さん。これさっきの高校生の物です。」 「すまない、」 看護士から渡された生徒手帳と携帯を見る。 菊池春野 17歳か。 ん?菊池春野…どっかで聞いたことあるな。

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