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第36話
前までは極力、家に帰りたいとは思わなかったし別に家なんて寝るための場所程度だった。
けど最近、家に帰るのが1つの楽しみになっている。
菊池のせいか。
まさか高校生にこんなに本気になるとはな。
頼むから何も起こってんなよ?
そう思った直後大きな物音と悲鳴が響く。
って無理か…
「おい、何やってんだ。」
急いで人混みの方に行くと春野より少し上か同じくらいの奴らが掴み合いの喧嘩をしていた。
「おい、お前らやめろって。」
「あ?うるせえ!てめぇには関係ねぇだろ!」
うるさいな。
手こずらせるなよ…。
喧嘩してる男のうちの1人が相手に拳を振り上げる。
「いい加減にしろよ。」
俺はそいつの腕を掴み脇腹に1発いれる。
そうすれば大抵の奴はおとなしくなる。こいつも同じだ。
「な、なんだよこいつ…」
「いいか?これ以上此処いや、この町で喧嘩するな。次はない。」
疲れる。
早く帰れよ、
「わかったらさっさと帰れ」
男達が逃げてくのを横目に見て俺はまた歩き出した。
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