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第52話

「なんや可哀想にな?諦めて早う俺のモンになり?」 坂宮の手が俺の頭に伸びて来て俺はそれを振り払った。 「嫌だ。」 「はぁ…、春野くんさ、まだ自分が置かれとる立場っちゅうんが分かっとらんの?」 いきなり顎を掴まれ坂宮の唇が俺のそれに押し付けられる。 いくら抵抗しても逃げられなくてその間にもキスはどんどん深いものに変わる 「ん…っふぅ…」 やっと唇が離され俺は手で自分の唇を何度も何度も拭った? 「一生こっから出さんと死ぬまで飼う事も出来るんやで?」 坂宮の手が俺に触れる度、蒼に触られたいと思う。 そんな事を望んじゃいけないって分かっていても俺には蒼じゃないと駄目なんだ。

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