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第83話

「…んっ…」 目を覚ますとソファーの上に居た。 いつの間にか寝てしまったらしい。ソファーから起き上がって気づいた、俺の上に掛かっているブランケットの存在に。 「あ、起きた?」 後から急に声が聞こえて振り向くとキッチンの方から春野が歩いてくる。 「ご飯出来たよ!」 そう言って俺の前に立つ春野の手を引っ張り足の上に座らせる。 「お前怪我してるのか?」 よく見ると顔をや手に絆創膏が貼ってあった。 「ん?ああ、この間言ったちょっと大きい喧嘩っていうのが今日だったんだ。」 「他に怪我はないのか?」 「んー、後は腹を思いっきり蹴られた位かな?」 そう言って自分の腹を擦る春野の手を取り服を捲る。そこは、相当の力で蹴られたんだろう、赤くなっていて明日にでも赤紫色に変色しそうな程だった。 「あんまり無理するな。明日、念のため奏の所に行けよ。」 「うん。ありがとう!」 俺の首に腕を巻き付け抱きついてくる春野を優しく抱きしめてやると首筋に鼻を埋めてスンスンと臭いを嗅いでくる。 「擽ってえ…」 「ちょっと我慢して。」 春野が満足するまでその行為を受けた後、夕飯を食べて、また2人で眠りについた。

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