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第97話

「蒼ってさー、運命って信じる?」 久しぶりに2人家でくつろいでいるとスマホのニュース欄に気になる記事があった。 「は?なんでいきなり?」 「いいから!」 「さあな。お前は?」 俺は… そもそも運命が何かもわからない。 人は好きな人に出会うと皆その人が自分運命の人だって言う。でも、運命だって言うくせにちょっとした事ですぐに分かれてまた好きな人に出会うとまた"運命の人"だって言う。 運命ってそんなものなんかな? 「俺もわかんない、」 俺がそう言うと蒼がこっちを振り返った。 「前までは運命なんて信じなかっただろうしそもそも考えもしなかった。でも、お前と居ると運命があってもいいかもしれないって思える。」 ああ、しまった。と思った。 あんなこと聞かなきゃよかった。 「もし本当に運命ってものがあって運命の人っていうものがあるならそれはお前がいい。」 毎日一緒に居るのに溢れ出てきてしまう感情がさらに膨れ上がる。 「蒼、好き」 「ふっ、俺もだ」 どちらからともなく重なり合う唇。 触れれば触れるほどもっともっとと欲しくなる。 「んっ…ふぁッ…蒼、ベッド行きたい…」 蒼に抱き上げられ寝室入りベッドにおろされる。 「蒼、好き。大好き。」 「俺も好きだ。」 「「愛してる」」

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