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そして。
また色んな事から逃げ出すしかない。
って事です。
はい。
「・・帰るわ。」
スーツのジャケットを掴み 玄関に向かう。
靴を履いて そのまま外に出て 天を仰いだ。
おー。
星が綺麗ですね。
俺には眩しすぎる。
結局。こうなるんだよな。
またほとぼりが冷めるまでは帰らないだろう。
その内 一切帰らなくなるかもしれない。
でも。しょうがない。
うん。
とぼとぼと駅に向かって歩き出すと
パタパタと走る足音が聞こえてきた。
「涼くん。」
振り返ると 泰雄さんがネクタイを振りながら
走って近づいてくる。
あー。そっか。
忘れてた。
「すいません。」
頭を下げると いやいやとまた手を振られ
ネクタイと一緒にスーパーのレジ袋を渡される。
何か入っているのか ずしっと重い。
「俺の田舎から送ってきた野菜で
お義母さんが煮物を作ってくれてね。
これを食べさせたかったみたいだから 持って帰って
新くんと食べて。どんこが肉厚で美味いよ。」
ニコッと笑みを浮かべた。
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