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うわぁ。。
夜景が綺麗。。
って。
・・オッさん。キモいわ。
涼介は自分にツッコミを入れながら
出窓になっている大きなガラス窓にペタッと
手をつき 夜景を眺めた。
ふふっと新は笑い カードキーを ポンと
テーブルの上に置く。
こんなとこ生まれて初めて。
すげぇな・・。ホント・・。
ジーンの一件で若干すれ違い
それでもなんとか意思疎通作業をして。
その日は結局家でぐずぐずと絡み合い
風呂に入って 新が作ってくれた飯を食い
またベッドで過ごして 疲れ果てて寝て。
で。また通常に戻った。
結局出るのが面倒になっちゃって
デートは出来なかったけど
でもずっと二人で居られて嬉しかったし。
何よりもホッとして。
精神の安定を取り戻したって感じ。
ですね。
うん。
ジーンはあの後 諦めて親の元に戻ったらしく
そのまま 新には会わずにアメリカに帰った。
ごめんなさい。と謝りのメールが来たらしい。
あの日。
一日を一緒に終える事が出来なくて。
そんなのも滅多になかったからかなり堪えて。
二人で一緒に居られる有難みってのを
ヒシヒシと感じた一日だった。
それでも新はずっと気にかけてくれていたらしく
どうにかリベンジをって考えてくれてたみたいで。
「土曜の夜営業と日曜のランチは休みにするから
一緒にご飯食べてホテルに泊まろ。」
俺の休日出勤予定が無いってわかった時点で
新はすぐ様ホテルの予約を入れ ニコッと微笑み
そう言った。
仕事を休ませるのは気が引ける。
売り上げが無いのは たった1日でも
店にとって打撃なのは 重々わかってるつもりだし。
でも。新は頑として首を振って。
「涼だって俺の為に休み合わせてくれる事
あるでしょ。それに今回は絶対的に
俺が悪かったんだから。
だからこうしないと気が済まないの。
一日分の売り上げと天秤にかけたって
断然こっちが優先。俺の為だと思って
いいって言って。ね?」
俺の腰に腕を回し 顔を覗き込んで
ね。お願い。なんて言われると
ダメなんて言える訳が無い。
もう。間近のイケメンの破壊力。
勝てる訳無いですけど。ね。
はい。
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