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「・・そっからはもう修羅場。何で話したって
服部ブチ切れちゃうし 十条は全く悪びれもせず
成功例は参考にするべきだとか言っちゃって
どーにも収拾つかなくて。」
涼は帰ってくるなり デーンとカウンターに
突っ伏し 飲み会の様子をそう説明した。
あらら。
そんな話だったんだ。
お仲間らしいと聞いてから内心ちょっと
心配していたんだけど。
新は苦笑しながら 涼介の前に水を置いた。
「かなり飲んだの? 」
顔がほんのりピンク色。
外ではあまり長居せずにすぐ帰ってくる涼も
それじゃあね。。
「飲みましたよ。飲むしかねーでしょ。あんなの。
十条もさぁ。やる事が唐突過ぎんだよな。
服部にしたら 俺にバレるは ヨリ戻す手伝い
同期にさせたとか もう混乱しまくっちゃって。
そっからは怒鳴り合い。っても服部がキレて怒鳴ると
十条が冷静に否定するみたいな。
まあ。あんな姿 二人とも今まで見たこと
なかったけどなぁ。。」
「そうなんだ。じゃあヨリ戻すどころじゃ
なかったんだね。」
ああ。と涼は思い返し 顔をしかめる。
「まあ。その世間体とか。企業勤めの上に
同期とかさ。色々ハードル高いのも
あるんだろうけど・・。」
ん。
何だろう。
「けど?」
涼はカリカリと頭を掻く。
「最終的に完全にテンパった服部がさ。
言ったんだよ。。」
「うん。。なんて?」
ちろっと上目遣いに俺を見た。
「新さ。俺 コッチの人達 全然知らないんだけど
【帝王】って聞いた事あるか?」
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