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第2話

「お待たせ!」 学校近くのコンビニに寄った僕たち。イートインスペースで読書をしながら待っていると、夏樹さんは先ほどの空気を纏わせずに明るくやって来て、向かいに座った。机には大きなコンビニの袋が二つ置かれる。 「……またコンビニ食?」 「だ、だって。姉さんに毎食は頼めないし……」 「そう?ママ、僕たちが少食だから作りがいがないって言ってるし、何よりパパも会えて喜ぶと思うよ」 「洋治さんが……!……あ……っ」 星の輝きが流れたのは一瞬のことで、僕を見るなり気まずそうに目線を合わせてくれなくなってしまう。 夏樹さんの瞳に映るのは金色の髪、空よりも澄んだ青の世界。深い、深い深い、夜の海とは違うんだろう。 「ま、パパもこっちに越してから忙しいみたいだしね。そうそうは会えないかも」 「そ……そっ、」 ぐぅうう〜。大きなお腹の虫が言葉を遮ってきた。 「お昼……まだ、食べていなくて……」 頬を赤らめ、夏樹さんは恥ずかしそうに笑う。視線がコンビニ袋へと動いた時、僕は笑い声を上げてしまった。 「いいよ、食べて。僕も小腹が空いたな」 「!なら、新発売のクッキーサイダーアイス食べる?」 「うーん。寒いからいいや、フライドポテト食べたい」 「美味しいよね!じゃあ、レジ行こうか」 椅子から立ち、僕より先に夏樹さんが前に出る。どんだけ食い意地が張っているんだこの人はと内心笑いながら、僕はこう誘った。 「それからさ、今夜……みんな帰ってくるの遅くなるみたいだから、一緒にご飯食べてくれない?」 窓から見える空はほんの少しだけ晴れていた。

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