（みんな、私も今からそちらへ逝く……） 　安らかに眼を閉じた。 　リクィスの大魔闘士・ウァラウム。 　恐ろしい男だった。 　恐ろしいほど強い男だった。 　だが、苛烈な戦いはもう終わったのだ。 　相討ち。 　それでいい。 　私は、できる限りの事をやったのだ。 　後は、愛しい仲間たちに任せよう。 　彼らなら、私などよりきっと巧くやってくれる。 　リクィスの軍勢を退け、ファタルへ勝利をもたらしてくれる。　 　穏やかな気持ちだった。 　そして、アルトニーは死んだ。