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第6話

「実にすばらしい闘志でしたよ、アルトニー。私の奴隷になる事を、あそこまで拒絶した者は初めてです。だからこそ」  ウァラウムはそこで言葉を区切り、勿体ぶってアルトニーの座るベッドへとゆっくり近づいた。  敵意に満ちたまなざしを軽く受け流し、ぎしりと静かな音を立てて寝台へ上がった。  半身を起こしたアルトニーの肩に両腕を伸ばし、そっと横たえながら囁いた。 「だからこそ、死者の国へ行く前に、二人してアストラル・ボディの状態にしていただいたのです。リクィス様にお願いして」 「……ッ!?」  リクィス、の名を聞いて、アルトニーはぐいと身を起こそうとした。  しかし、自分を抑え込んだウァラウムの腕はびくともしない。  気色ばんだアルトニーとは対照的に、ウァラウムは淡々と喋りつづけた。  まるでもう、自分は関係ありませんよ、とでも言うように。

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