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43 星降る夜に※
魔王城に帰還したその夜、お祝いとして賑やかな宴が開かれた。途中、酔ったリドレイが魔王の座をかけて本気でアディに挑み城の一部が崩壊したが・・・。落ち着いた頃に、セナはアディに手を引かれて西の塔へと移動した。ここはアディの憩いの場でもあり、星空が美しく輝いて見える。
アディは意外とロマンチストなのである。セナの頬を指先でそっと撫でてやる。
「セナ、俺の勇者よ」
「レベル1勇者のままだけどな」
「はは、いつかは上がるだろう」
「・・・アディ、俺まだここに居れる?」
「どうした?」
セナは少し不安そうな顔をする。
「外交とか言ったけど、俺が生きてる間にどうにかなるとは思えないのに無責任な発言だったかなと思って・・・」
「人の寿命は短いからな」
「アディ、俺・・・っ」
何かを言う前に、アディのキスによって口を塞がれてしまう。そのまま何度もしつこくキスを仕掛けてくるので、セナは息が上がる頃にやっと解放された。
「ぁ・・はぁはぁ・・あのなぁ、人の話を遮るなよ」
「お前の戯言は聞く耳もたんぞ。セナは前だけ見ていろ、その方がお似合いだ。お前がもし倒れそうな時は、俺が姫抱きとやらをしてやろう」
「・・・前半はいい事言ったけど、後半はいらないな」
「セナ、愛している」
「なっ・・・・!」
真顔で愛の告白をされて、恋愛経験ゼロのセナは赤面した。空には満天の星、目の前には超絶美形な魔王様・・・まさにロマンチックに溢れている。
「お前が空から降って来たあの日から、愛している」
「っ!ま、待て!待て!」
セナはアディを直視できずに、腕で顔を覆う。その腕をそっと外され、手の平同士で指を絡まされた。返事を待っているのだろうか、アディはただセナを見つめている。
しかし、セナはアディが好きかと言えばまだどちらでもないので返事に困る。
「お・・俺は・・・アディのこと、嫌いじゃないし・・・まぁ、好きかな?」
「そうか」
「・・・・ぅ」
「よい、気長にお前の答えを待とう。セナはここに居てくれるのだろう?」
「う、うん。居るよ、俺は・・・勇者だからな」
「セナ」
「アディ・・・ん、っ」
指を絡め合ったまま、アディはセナに再び口づけを始める。先程よりも深く口付けられて、セナは息も絶え絶えにアディの背中の服を引っ張った。
それに気付いたアディは、口付けを惜しむようにセナから顔を引いた。
「どうした、セナ?」
「はぁはぁ・・・いや、ちょっと苦しいから・・」
「キスが嫌じゃないのだな」
「あ、あぁ・・・」
「では別のところにしよう」
「え、あ?あ、ッ!」
アディはセナの身体を反対にさせると、城壁の縁に両手をつかせ項に口付けを落とす。初めは軽く触れるだけだが、その行為はやがて舐めたり噛んだりエスカレートしていく。
「あッ、ぁ、っ!アディ、首ばっかり・・んんッ」
「首は嫌か?では違うところにしよう」
「んっ、ぅ・・・ッあ!?」
いつの間にかセナの上着ははだけさせされ、背中が丸見えであった。項から背骨に沿って下を這わせられたかと思うと、肩甲骨の出っ張りを甘噛みされセナは身体が跳ねる。
「おい、どこかじってるんだ!」
「首は嫌だと言ったではないか」
「いや、まぁ言ったけどさ・・・」
「背中も嫌なのか?ではもっと下にしよう」
「えっ、そういう意味じゃないけど、ん?んあっ!?あぁッ、あっ!」
セナの抗議もお構いなしに、またいつの間にかスボンをずりおろしていたアディは尻に噛み付いた。そのまま尻タブを開くと、まだ閉じたセナの蕾に強引に舌を突っ込む。
「んっ、ぅっ、・・・ッん、あ、そんな・・とこ舐めるなぁああッ!ひっ、あッあッ、んあッ」
唾液で湿った蕾に今度は指を挿入されたかと思うと、舌と指を同時に動かされセナの蕾からはグチュグチュと淫靡な音が鳴り始めた。ロマンチックな夜空の星の元で奏でられる音ではない。
セナはどこか遠い頭の隅で、アディは犬(正確には狼)に変身出来るから舐め齧るの好きなのかなと考えていた。次第にそんな事も考えられなくなるくらいに後孔をほぐされた頃には、取り出していたアディの肉棒を尻の間で擦られていた。相変わらず魔王に相応しいサイズである。
「セナ、入れるぞ」
「ッ、んっ、ああッーーーーーーうッあぁッ!アディ、まっ、まてッ!そんな、いきなり激しっ、あっあっいっ…あッああっ」
「ッ、セナ、俺の・・・」
「んんっ、んっ、んっ!ぁっ…ふぁあっ」
「っ‥‥‥」
アディは魔王サイズの肉棒をセナの後孔の中で最初から乱暴に突き上げた。セナが戻って来た事も嬉しいが、それより手放すまいと焦る気持ちもあるからだろうか。セナの腰を力任せに掴み、パンパンとまるで花火が鳴るような音を夜空の元に響かせる。
そんなアディの肉棒を息も絶え絶えにセナは受け止めながら、自身の身体も昂っているのを感じた。
「ア、・・・アディ、あッ…もっいくっ、俺、あッあッあぁッ、イクっ!イクっーーーーーー!」
「ーーーーッ」
背中越しに抱き締められたかと思うと、中の脈打つ肉棒がさらに膨れ上がりセナのさらに奥まで突きこまれた。そのまま熱い精液がドクドクと腹の奥に流し込まれていくのを、セナは自身もイッている余韻の中で感じる。
少し長めのアディの射精が終わる頃には、セナは立てなくなっていた。肉棒を抜いたアディに服を着せられて横抱きにされる。
「はぁ‥‥あ……ぁ、アディ……やり過ぎ」
「セナが可愛いせいだな」
「可愛いは、なんか嫌だな」
「さて身体が冷える前にベッドに戻るぞ。また温めてやろう」
「うぐっ、ぃ、いいっ!もういいっ!あ、こら!聞いてんのかよ!?アディーーーーーー!」
セナの悲鳴は魔王城の夜空に輝く星の彼方に消え失せ、その夜は散々アディに貪られるのだった。
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