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番外編ひとつぶで二度美味しいのは割と酷である①※
※アーディフィエル+リドレイ×セナ 3P注意
※セナの視点でお送りします
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お久しぶりだな、俺は新木世那。セナって呼んでくれ。
別の世界に住んでたが、訳あってこの異世界ィアーリウェアに転移してしまった普通の人間だ。
あ、・・・でも、この世界では一応勇者やってるから普通じゃないのか?まぁ、いいか。
勇者になった経緯は話すと長いが、どうやらこの世界の人間だったらしい俺は精霊の力で呼び戻され空から落っこちてしまった。それをたまたま下に居た、魔王アーディフィエルが姫抱きキャッチしてくれたんだ。
魔王こと、アディは俺を気に入り勇者に仕立ててわざわざ自分の城に呼んだ。本物の魔王だと明かされた時は驚いたが、あいつなりに色々と抱えるものがあったと今では理解している。
全てはわかってやれないが、今は少しでも側に居てやって俺や魔族の皆が支えていければいいんじゃないだろうか。
俺はここで生きてるんだから。
「セナ」
聞き慣れた声に振り向くと、アディが立っていた。
「アディ、どうしたんだ?」
「お前こそ、そこで何をしているんだ?」
「何って鍛錬だけど?」
「俺の玉座でか?」
「そう、魔王の玉座で鍛錬してるんだけど」
「・・・椅子の上に座ってるのは何だ」
「これ?魔法耐性スライム」
勇者として魔王を倒すべく日々鍛錬している俺は、相変わらずレベル1のままだ。いや別に魔王は倒さなくてもいいんだが、どうせなら倒せた方が勇者らしくていい。
そして今日は魔法の鍛錬として、黒いスライムさんに相手をしてもらっていた。アディは冷ややかな目で、黒スライムさんを見ているが。
「魔法耐性?セナは魔法が使えるようになったのか?」
「そんな目で見るなよ、黒スライムさんは繊細なんだぞ?機嫌損ねて逃げちゃうだろ。まだ使えないけど、俺は魔法を使える必殺技を編み出したんだ」
「ほほう?」
「見てろよ!」
俺はちょっと得意げに両手を広げ、ゲームでよくあるような呪文を口にした。
「我の声に応え降臨せよ!光の精霊!ぴーよー太ー!」
「ぴよ〰️」
「・・・・・」
自分で言うのもなんだけど、わりと無難なチョイスの呪文を唱えると俺の髪の中から精霊ぴよ太が飛び出して行くとアディの顔面に張り付いた。
アディは微動だにせず、ぴよ太を引き剥がすと投げ捨てる。
「ぴーよー・・・・」
「ああっ!可愛い生き物になんて事するんだ、極悪魔王!」
「魔王だからな。なんだ、結局魔法は使えてないではないか」
「いやいや、召喚魔法使っただろ?ぴよ太はあれでも精霊だし?」
「焼き鳥はそもそも召喚した存在ではないから、魔法の部類には当たらない。よって、先ほどの攻撃はお前の攻撃ではないから経験値すらも入らない」
「ガーン!!!・・・俺の・・・俺の努力はいったい・・・」
1週間くらいかけて編み出した魔法攻撃がまさかの無意味だったとは・・・ファンタジーな世界って理不尽なんだな。とは言えここでめげては一応勇者としての面子も立たないからな、魔法がダメなら物理的にいこう。
投げ捨てられたぴよ太は、しゃぼん玉のような物体の中ですやすやと寝ていた。俺は気を取り直して近くに置いてある剣を拾うと、魔王に斬りかかった。
「魔法がダメなら物理で!」
斬りかかったはずの剣がなかった事に気付いたのは、そのままアディの懐に突撃した衝撃の後だった。
「あれ?剣は?」
「剣ならここだ」
「あっ!おい、返せよ!」
「ふふふ、取り返してみるがいい」
「ああっ!魔法で剣浮かせるなよ!」
いつの間にか取られていた剣を、アディは魔法で浮かせるながら明らかに楽しそうに俺で遊んでいる。許すまじ、魔王。
俺は力いっぱいジャンプして蛙のように跳ね続け、3分くらいで力尽きた。だって、ただの人間だからな。
「はぁはぁ・・・このやろう」
「今日は諦めろ、勇者セナ」
「くっ・・・今日の所は、セーブしておいてやるよ。明日再戦だ」
浮いたままの剣を歯ぎしりしながら見上げていると、アディがあっという間に俺を抱えて玉座に座った。なぜいつも姫抱きなんだ、男としてのプライド毎度へし折ってくるなこの魔王は。
「アディ、姫抱きはやめてくれ」
「なぜだ?横は嫌か?縦ならいいのか?」
「縦はさすがにおかしいだろ、見た目的に。恥ずかしいからだよ」
「人間とは見てくれを気にする生き物なのだな」
「何でもいいから、とにかくやめてくれ。・・・ッ!?・・ん、んッ」
ちょっと不貞腐れてそっぽを向いたら、顎を掴まれてキスされていた。舌まで入って我が物顔で絡んでくるから、軽くアディの舌噛んでやると少し痛かったのかキスをやめてしかめっ面している。
アディはあまり表情が変わらないから、そんな顔が珍しくてつい覗き込むと隠すように俺の前髪辺りに顔を埋めてしまった。なんか可愛いぞ、アディ。
「痛かったか?」
「いや、大丈夫だ。それより俺にダメージ与えられたじゃないか、レベルは上がったか」
「・・・・んー、上がった気はしないな」
「そうか。セナ・・・」
「ぁ、ん・・っ、んぅ」
再びキスを重ねて来たアディは、俺の腰を支えていない方の空いた手でシャツの裾から手を入れてきた。脇腹から腹筋辺りを撫でながら悪戯な手が、胸まで届くとやわやわと揉み込む。
女じゃなくても胸は感じるような身体にされて来た俺の胸は、期待でなのかわずかに震えている気がした。心臓の音が早い、アディに聞こえないかとさらにドキドキしていると身体がふわりと浮いたような感覚がしたかと思うと体勢が変わっていた。アディの膝に乗り上げて抱き合う感じだ。
「・・・この体勢もちょっと恥ずかしいんだけど」
「セナは何しても恥ずかしいなら同じだろう、大人しく俺に愛されていろ」
「あっ、愛って・・・愛・・・ぅ、んぁっ!ぁ、・・はぁ」
俺の首筋を甘噛みしながら器用にシャツを脱がすと、背骨から腰までのラインを焦らすように往復する悪戯な魔王の指先。
まぁ・・・俺もそれなりに性欲ってのもある歳だし、もどかしい指の動きがじれったくてアディの膝から降りると脚の間に座る。そのままアディのズボンに手をかけると、まだ緩やかな肉棒が目の前に晒される。くっ・・・勃ってないくせにすでに魔王サイズか。ちょっと同じ男としてのプライドに揺れていると、アディがそっと俺の髪を撫でてきた。続きを急かす言葉を発しはしないが、目つきが全身舐めるように妖しい。さすが魔王だ。
「ぁ、アディは動くなよ。絶対動くなよ!」
「わかった」
「んむ・・・っ、ん・・・ふ、ぅ」
まだ魔王サイズじゃないな、これなら先端だけでも口に入りそうだ。よしよし、見てろよ今日は俺がアディをよがらせてやるからな。
そんな甘っちょろい考えは、その後見事に玉砕する羽目になる。
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