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第1話
この世には生まれながらにして強者。勝ち組というものが存在する。それがαだ。
αは容姿もさるごとながらカリスマ性にも長けていて、人の上に立つべくして当たり前の人間だ。
他にΩやβといった性を持つものがいるが、αには到底適う相手ではない劣等種である。
αは偉い、それがこの世の理であり、天則であるのだ。
だから、αの性を授かった俺はたとえ容姿もカリスマ性も優れていない出来損ないなαでも、この世の理によって社会のカースト上位にいるごとが常なのだ。
だから俺はΩやβといった性を持つ奴らより立場は上なのである。
そう、だからαの俺がいじめを受けるのは侮辱であり、許されがたいことなのだ。
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