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第4話・追って追われて恋模様。(7)
「好きだよ。本当は電車の中で、『俺とは両想いなんだから望遠鏡なんかで覗く必要なんてない』って言おうとしたんだ」
「ん、ぅうっ」
先輩の優しい言葉が胸の奥をあたためる。
そんなこと言われたら、もうガマンなんてできない。
ダメだ。
イく……。
そう思ったのと同時――。
「あ、あああああっ!!」
ぼくは身体を大きく仰け反らせて先輩の手の中で勢いよく吐精した。
「気持ち良かった?」
「っん、ぅ……」
信じられない。
夢にまで見た先輩にこんなふうにされるなんて……。
「俺も、いい?」
訊ねられたその意味は分かる。
きっとぼくを抱くんだ。
先輩はぼくのことをちゃんと異性として見てくれている。
そう実感すると嬉しくて、ゆっくり頷いた。
「ぼく、で、いいのなら」
「君しかいらない。翔夢くんが欲しい。だけど、まずは慣らさなきゃね」
にっこり笑う先輩は、いやらしいことをしているのに、やっぱりとても格好いい。
つい、うっとりと見とれてしまう。
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