61 / 61
番外編4・想われて想って恋模様。(11)
「出していいよ。俺に見せて」
耳元でぼそりと囁いてみる。
「やっ、せんぱっ! イく、これ、だめ、あ、ああああっ!!」
目尻から大粒の涙がこぼれ落ち、同時に透明感のある蜜が吹き出す。
彼は繰り返される律動に堪えきれず、潮を吹いた。
大きく見開いたその目は焦点が合っていない。
赤い唇からは色香を含んだ甘い嬌声が弾き出た。
その日、昼休憩が終わる直前まで延々と翔夢くんを抱いた。
実感したのは、翔夢くんへの執着が恐ろしいほどだっていうことと、彼がとても可愛らしいという事実だ。
他の連中が狙っているというのも頷ける。
登下校は一緒にしていたものの、どうやらもう少し一緒の時間を過ごす必要がありそうだ。
翔夢くんを横取りされないよう、気をつけよう。
俺は決意を新たにした。
*END*
ともだちにシェアしよう!