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あとがき

 あとがきページまで開いてくださりありがとうございます。  当初は「死んだ恋人の弟を死んでも守る」がテーマで現代を舞台にしていました。三森も蘭紅・蓮紅兄弟を引き取った親戚という設定でしたが「ある意味義弟になり得た相手を死んでも守る」シチュエーションを考えたとき、現代が舞台だとやりづらさがあったのでこの設定はなくなりました。  そしてミカモトがふたなりであるのは男根崇拝というわけでもなく、当初は完全に女設定だったのですが、BLというジャンルである以上男にすると誰かの性的対象になってしまい、かといって女にすると遊郭設定で別の側面を窺わせてしまうことの2点によりふたなり設定になりました。それからこれは創作上の「ふたなり美少女」というカテゴリであり、作中に登場する思想・見解は実在する両性具有の者に対するものではありませんのでご了承ください。 ☆今回は個別の世界観を舞台に書きました。実在する宗教をもとに独自の宗教観がありましたが作中では説明しなかったので、こちらで造語とともに照らし合わせたものを纏めておきます。 ・聖牌→位牌 ・床夫→娼婦 ・世衒(ぜげん)女衒(ぜげん) ・戸籍ナンバー→戸籍謄本+パーソナルナンバー ・昼行燈(ネオン)→昼行燈 ・萬ストア→コンビニエンスストア ・終生(ニルヴァーナ)→成仏(本来の意味は涅槃) ・梵火地獄→地獄 ・藺草マット→畳 ・聖侶→聖職者+僧侶 ・聖飾名→落飾+洗礼名 ・聖寺院堂→聖堂+寺院 ・大統首領→大統領 ☆タイトル  夜の街や歓楽街をイメージして元々のタイトルは「灰とネオン管」でしたが別の創作で「ネオン」という単語を使っているタイトルがあったので、響きの似ている「イランイラン」になりました。これは樹木の名前なのですがこのタイトルでは香りを指します。甘ったるく少し艶めいた香りがするので、灰には「死」、イランイランには「恋人」的な意味合いを込めました。 ☆名前について  御神本、三森、林原のみ名前が決まっていたので木偏で纏めてみました。 ☆キャラクターについて ・ミモリはただの悪役というだけでなく憎めないキャラクターにしたかったので、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」に登場するフョードル・カラマーゾフを気持ち的にモデルにしました。 ・裏設定ですが御神本の長男は跡取りとして育てられた後に多額の借金により一家離散、妹は養子に出されたか捨てられたかしてアオに辿り着くも暗殺に失敗という流れです。柿崎と蘭紅・蓮紅兄弟も同じような流れです。  そんなところでここまで読んでくださりありがとうございました。また次回の創作でシュミが合いましたらどうぞよろしくお願いします。

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