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第二章・6
「兄さん、待って。ちょ、ちょっと休憩!」
「ダメだ。イくまで許さない」
「ヤだぁあ……」
シーツを掴み、指を噛み、茉理は押し寄せて来る快感に必死で耐えていた。
(兄さん、こんなに積極的だったなんて)
先端を弄られると、もうこらえきれなかった。
「あ、あぁ! ダメ、ダメぇえ! イッちゃうぅ!」
びゅるっ、と茉理は早々に精を放ってしまった。
「あぁ、あ……。ヤだ、恥ずかしぃ……」
くたんと力を抜いた弟を嬲ることをやめた秀也は、ギリギリ残った理性で茉理を突き放した。
「さ、これで満足したろ? 自分の部屋で寝るんだ。俺はもう少し勉強するから」
「……」
「茉理?」
茉理は、しくしく泣いていた。
秀也は、慌てた。
「な、何だよ。イヤだったのか? ホントは、こんなことされたくなかったのか?」
「そうじゃなくって。逆」
「逆?」
「お願い。最後までヤりたい。一緒に、イきたいんだ」
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