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第十一章・8
「あっ! お兄ちゃんッ! あ、ぁあ、はぁあ!」
先ほどまで火照っていた身体はすぐに燃え上がり、茉理は夢中で腰をうねらせていた。
秀也の腰突きは珍しく激しく、骨までぶつけてくる勢いだ。
「ん、んぁ! はぁ、はぁ、あぁ! だ、ダメッ! お兄ちゃん、これ以上はぁ!」
「茉理……、頼みがあるんだけど」
喰らいつくように腰を挿れる動きとは対照的に、秀也の声は優しかった。
「ひぁ、あ。な、何!?」
「俺のこと、秀也って呼んでくれないか?」
「えぇ? んッ、あ! そこ、ダメぇえ!」
頼むよ、と秀也は動きをやわらげた。
「あぁ、ん。もう少しで、イけたのにぃ……」
秀也? どうして? お兄ちゃん、じゃダメなの?
「呼んでくれたら、このまま二人でイけそうな気がする」
「んぅ。しゅ、う、や」
「うん、それでいい」
秀也は抉るように突き挿れ始めた。
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