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第17話

先輩がボタンを全部外すから 見られないように 両手でぎゅ、と服の前を抑えていた 「なに、なんでそんな隠すの」 『みないで』 「だから泣くなって言ってんじゃん。女いじめてるみたいだから」 『女でもいいから見ないでほしいのに…』 そういう僕のベルトに手をかける先輩 『せんぱい?なんで、ベルト』 「隠されると余計気になるじゃん?」 『きにならないで、』 カチャカチャ、とベルトを外す音 『やだ、先輩。脱がせないで』 抵抗したいのに シャツを抑えているから先輩を止められなくて 目の端に溜まっていた涙が流れ落ちる 『せんぱい、』 「なんで泣くの?あんた俺の事好きなんでしょ?」 『えっと、、すき』 「だったらいいじゃん。見せてよ」 『なんで、』 「あんたってさ、すぐ好き好き言うけどどの程度俺の事好きなわけ?」 『うーん、』 どの程度って、なに? 「なんで悩むの。俺、男の事あんまり信じないけど」 『なんで、好きなのに』 前々から 薄々気になってたけど 先輩って、男の人の事きらいなのかな 友達も吹雪先輩と 日向とかきさきといる所しか見たことないし だから、そんなにぼくのこと 女か男かでこだわるのかな? 「だからなんでそんなに俺の事好きって言うんだよ。聞いてんじゃん」 『先輩意地悪そうなのに、優しいところが好き』 「だからそれなんだよ。優しいだけの吹雪だっているじゃん」 『吹雪先輩も優しいからすきだけど』 「ねえ、あんたそれって俺のこと、恋愛的に好きなわけ?男なのに」 そうなのかな よくわかんない 好きの種類とか 「俺男には興味ないって言ったよね?」 『ぼく女の子かも』 「なんだよそれ」 『せんぱい、ぼくのこと、すき?』 「変な事言わないでよ」 『なんで?』 「あんた面白いから遊んでやってるだけ」 『どこが?どこらへんが面白いの?』 「そういう反応」 『じゃあ飽きたらやっぱり遊んでくれないの?』 「そうだね、せいぜい飽きられないようにしなよ」 飽きられないようにってなに 先輩はやっぱりぼくが 女の子か男の子かハッキリわかったら遊んでくれなくなるの? 『じゃあぼく先輩の前では女の子みたいにするね。かわいくする』 「元から女みたいじゃん」 『せんぱいの前でだけだったら女になってもいいよ』 「何それ」 『だからせんぱいは僕にあきちゃダメだからね。僕が男でも』 その時だ 「お、これは」 ぷにゅん、と下の方で先輩の膝が僕の足の間に当たる 『せ、先輩?』 「脱がされたくないんでしょ?女だから」 『っ、やだ、ゆらさないで、』 と、下から膝を少しづつ揺すってくる先輩 いまから、そういうこと しようとしてるの? ぐりぐり、と 少しづつ押し付けられる膝に 力が加わってきていた 今なにしてるの? いじわるの延長線上? 『や、ぐりぐりしないで、せんぱい、やだ』 「なんで?紗雪、俺のために勃たせてよ」 と、先輩はぼくの頭を撫でてくれて耳元でそういった なに、なんなの。このえろいじょうきょう 『なんで、いきなりえろいことすんの、』 「俺のために女になるんでしょ?なのにだらしなく男の所勃たせてよ」 『いじわる、ですか、?』 「そうだよ?紗雪もこうして欲しいんでしょ?」 『ち、ちがうのに、っっん』 「ほら、女になりな」 「あんたは俺とえろいことしたいわけ?」 「俺がどうしても紗雪の裸見たいって言ったら?」 『ぼくのこと、好きならぬぐ』 そういうと 先輩は少し目を逸らした 考えるように下を向いて 「好きだから脱いでよ」 と、 適当な事いった 『本当に?』 「本当だよ」 『付き合ってくれる?』 「…そうだね」 と、引きつった笑顔 本当じゃないじゃんって思ったけど 付き合ってくれるなら半分だけ見せようかな、と 外されかけていたベルトに手をかける 「え?そっち?」 『こっちの方が手っ取り早いでしょ?』 先輩の上から立ち上がって ベルトを外すと ゆっくりと制服のファスナーを下す こんなところ見せるの 初めてかも こんな明るいところで ぱか、と前を開くと パンツが見えていて恥ずかしい 恥ずかしいけど 先輩はぼくのこと好きっていってくれたから パンツのゴムに手を出しかけて ゆっくりと下げようとする 「ちょ、本気?」 『本気だよ』 「いいよ、見せてみなよ」 『うん、』 今更恥ずかしくなってしまった これなら上半身見られる方が恥ずかしくなかったかもしれない ずる、と一気に下げると ぷるん、と情けないものがパンツでて 外気に晒されて心做しか スースーする シャツの長さでギリギリ隠れてるけど 『見える?』 「見えないよ」 これ以上自分でやるのは 恥ずかしい ぎゅう、と パンツと制服を押さえる手に力がはいった すると先輩は やってる?っとのれんをめくるみたいに ぼくのシャツの裾をめくるから 恥ずかしくて顔が熱くなる 「ちっさ」 『ば、ばか』 「男だね、あんた」 『だから初めから男だって言ってるじゃん』 「ちょっとだけたってる?かわいそうなサイズ」 と、先輩はぼくの下着を上にあげた 『ぼく、せんぱいの女になるから、これいらないもん』 「元からそんな無いもんね」 つんつん、と下着越しにおれのをつつく 『やだ。あるもん』 「どっちだよ。まぁいいよ。あんた相手にエロい事できるかわかんないけど」 『ぼく、がんばるよ』 「あんたはおれ相手にエロい事できるの?」 『自主トレしてくる』 「うわ、えっろ。ひく」 『ひかないでよ。ぼく先輩の女になるんだから』 どうやったら 先輩はぼくのこと好きになってくれるのかな どうやったら 先輩は心を開いてくれるのかな? なんで、男の人の事信用しないのか 教えてくれるのかな?

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