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第8話 炎珠ご主人の謎の性癖・5

「あ、やばいです、炎珠さん……中で、めちゃくちゃ……遊んでるでしょ……」 「見えないと興奮しない? 那由太の、ちょっと息吹きかけるだけでピクピクしてるし」  スカートの中から炎珠さんの声が返ってきて、俺は熱くなった顔を両手で覆った。つくづく女性は大変だなと思う……いや、こんなことしてくる彼氏なんて、あんまりいない、のかな……? 「刹が気を遣ってくれてるんでしょ。今日は俺が那由太を独り占め」 「……炎珠さん、……」  恥ずかしいのはもう仕方がない。今に始まったことじゃないし、どうせ頭の中が気持ち良くなってしまえば、恥ずかしさなんていずれ消し飛ばされるし。  だから俺がすべきことは、ただ一つ。  彼の性癖を真正面から受け止める、これだけ。 「好きなように、して良いです……。炎珠さんがしたいこと、全部……俺にして下さいね」 「全部って言われたら、一晩じゃ足りないかも」  スカートの中でくすくすと笑いながら、炎珠さんが俺のそれを握った。 「あっ」  まだ柔らかいペニスの先を少しだけ啄まれ、ゆっくり、撫でるように優しく、先端の敏感な部分を舌で愛撫される。 「ふ、あ……あ、あぁっ……」  相手が何をしているのか見えないというのは、確かにいつもと違って興奮するかもしれない。舌の感覚だけで全ての情報を得るなんて到底無理な話なのだ。 「那由太、エッチなの出てきてる」 「い、言わないで下さっ、……あぁっ!」  いきなり根元まで咥え込まれ、予想外の衝撃に腰がビクビクと痙攣した。まだ完全に芯を持っていないペニスが、炎珠さんの口の中で柔らかく熱い舌に蹂躙される。 「ん、……ふぁっ、あ、……あぁっ……」  大きく股を開いたまま震える俺。まだ慣れない刺激に胸がドキドキして、荒い息と恥ずかしい声が止まらない。 「やあっ、あ……、あっ……」 「那由太、見て見て」 「え……」  視線を向けると、捲り上げられたスカートの裾から上向きになった俺のそれが覗いていた。炎珠さんの唾液と俺自身の体液とで濡れたペニス……スカートの中から出ているというだけで、どうしてこんなにエロく見えるんだろう。

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