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第65話
次の発情期は、いつもより早い周期でやって来た。
運よく仕事終わりのタイミングだったから、亨に迎えに来てもらってホテルに直行……するまで待ちきれず、カーセックスの嫌な思い出を上書きしたいだの何だの唆して、結局車の中でやった。知ってしまったら元には戻れない最高のセックス……かどうかは正直よく、分からなかった。特異なシチュエーションの効果によるものが大きかった気がする。
彼のもので満たされた腹に手を添えながら、そういえば……と思い返す。
そういえば、どうしてまた発情期が来た、んだろう……
あのとき。つがいになったあのとき。結局朱莉は避妊薬を飲まなかった。だから妊娠してもおかしくない。おかしくない……というか、普通、妊娠する。けれど発情期が来た、ということは、妊娠しなかった、ということだ。
まぁ、そういうこともあるだろう。つがいになったタイミングで、知らないところで体調に変化があったのかもしれない。
それよりつがいになってから初めてのセックスに興味津々で、あまり深くは考えなかった。
下腹部の怠さをむしろ心地よく感じながら、一旦は取り出しかけたピルを引き出しの中に仕舞った。
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