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第49話
家に着いて凪さんはすぐにご飯を作ってくれた。俺はその間にお風呂を沸かし、ご飯を食べたら入れるように準備する。
今日のご飯は塩鍋。トロトロになった白葱が美味しい。
「今日、親父と出掛けた時に真樹の話になったんだ。」
「俺の?」
「うん。親父が早く真樹に会いたいって。今度食事に行こうって言っていた。」
「是非行きたいです。実は気になっていたんです。今日凪さんが社長と出掛けられるって聞いた時、社長はどんな人なんだろうなって。お顔は見たことがあるのでわかるんですけど、やっぱり遠目でしかないので。」
凪さんみたいに優しい人かな。きっとそうだろうな。
そうじゃなきゃ凪さんがこんなに優しい人なわけがない。
「まあ俺は凪と番になるまで親父に会わせる気は無いけどね」
「どうしてですか?」
「万が一何かあっても離れられないようにするため。」
「どういうこと?」
理解ができなくて聞いたのに、答える気は無いらしい。
俺としては会えるならいつでもいいから、そこは凪さんにお任せする。
ご飯を食べ終え、先に凪さんにお風呂に入ってもらおうと声を掛けると、何故か一緒に入ることになった。
笑顔の凪さんの言葉を断る事はできないので、脱衣所で一緒に服を脱ぎお風呂場に足を運ぶ。
髪も体を自分で洗うと言っているのに、凪さんは世話好きなのか丁寧に洗われて、なら俺もお返しに凪さんの背中を流すと言うと首を横に振られた。
「冷えるからお湯に浸かっていて」
「こんなの不平等です」
「一昨日は熱出してたんだから、ゆっくり浸かって。ぶり返すよ」
そう言われると言い返せなくて大人しくその通りにした。
凪さん。体も格好いいな。筋肉もついていて身長も高いしがっしりした体付きをしてる。
俺も筋肉はあるし身長だってあるけど、痩せて見えるので彼のような体格が羨ましい。
あとやっぱりペニスが大きい。男として凄いと思う。
「あと二日ですよ、凪さん。」
「そうだね」
洗い終えた凪さんが俺を背中側から抱きしめるようにして湯船に浸かる。
あと二日。明後日は初めて俺が凪さんと繋がれる日。
「楽しみなの?」
「楽しみだし、不安でもあるし……。凪さんの大きいから入らなかったらどうしようってちょっと怖い。」
「そもそも発情期中じゃないから難しいかもしれないね。でもそれはよくある事だろうし、そうなったらゆっくり俺達のペースで進めばいいだけだから。」
「……凪さんのそういう所も好きです。」
「ありがとう。俺も真樹が好きだよ」
早く明後日になってほしい。
それまで、少しでも自分で後孔を慣らしておかないと。
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