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第72話 ※

挿入されてそのまま背中に覆い被さる彼。 そうされると包まれているようで安心する。 「ぁ、あ……お、きい……」 「動いてもいい?」 「んっ、動いて……っ!」 ゆっくりと律動が始まってシーツを強く掴んだ。 気持ちいい。気持ちよすぎて怖い。 「あっ、あー……ッ、ぁ、だめ、いく、い、く……!」 「はぁ……」 逃げたくて上に行こうとする体を押さえつけられ、奥を突かれると絶頂して細かい痙攣が大きな震えに変わり、体から力が抜けてベッドに伏せた。 「あぁーっ、ぁ、ま、ってぇ……っ!」 「奥柔らかくなってる」 「っぁ、だ、め……こわ、い……それ以上、ダメ……っ」 「うん、我慢するよ」 背中にキスをされ、ジュプジュプ音を鳴らして抽挿されると、もう頭が回らない。 「はぅ、ぅ……ぁ、凪さ、好き……気持ちいい……」 「うん、気持ちいいね。……っは、真樹」 早く噛んで番にして欲しい。 まだ首にあるチョーカーに触れて、彼の名前を呼ぶ。 「凪さん、噛んで、噛んで欲しい……早く、凪さんのものにして……っ」 「っ……」 チョーカーを外し、ベッドに落とす。 凪さんは項に鼻を寄せて舐めると、激しく律動を始める。 「あぁっ、ぁ、あっ、あ、あぅぅ……っ!」 「真樹、真樹……好きだ。好き、愛してる……っ」 目の前が白く霞み、あ、イク……と思った瞬間、項に痛みを感じて射精した。 同時に凪さんのフェロモンを感じて大きな震えが止まらない。 「あっ、ぁ……」 「俺のものになったね」 「ぅ……凪、さ……」 「痛かった……?ごめんね。加減できなかった」 項を何度が舐められて、その度に体が大袈裟な程にビクビクする。 凪さんのフェロモンもたくさんを吸い込んで、体の熱は上がる一方だ。 それから一週間。 俺は凪さんにたっぷり愛されて、発情期が明けたあとは抜け殻の様にベッドに横たわっていた。

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