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第190話 プラネタリウム

──って、格好つけてしまったけど…… 「馬鹿だろ、俺……!」 なーにが『待ってなくていい』だよ! 待っていてほしいに決まってるだろうが……。 「格好つけなきゃ良かったか……。いや、でも……強引過ぎた部分もあるし……。」 これでリビングに行って誰も居なかったら、情けないけれど本気で泣く。 次会う時も気持ちを引き摺ってるだろう。 恋愛ってなんて難しいんだ。 結婚までしている人を尊敬する。それはもう本気で。 シャワーを浴びて髪を洗い、顔、体と洗っていくうちに鼓動が速くなる。 一瞬だけ湯船に浸かり、お風呂から出て急いで髪と体を拭いた。 深呼吸をして、リビングに戻る。 「──え、嘘。」 そこに蒼太の姿は無くて、思わず声が漏れる。 このまま意識を失いたい。ショックで立ち直れない。 そう思っていると、寝室のドアが開いた。 びっくりして固まっていると、そこから蒼太が出てきて、俺を見ると「あ」と、少し気まずそうに視線を逸らした。 「あの、ごめんなさい。プラネタリウム観たくなって、こっちの部屋、勝手に借りてました……。リビング真っ暗だと驚くかなって、思って……。」 「……帰ったのかと思って驚いた」 「え……。いや、帰らないよ。僕とエッチなこと、するんでしょ……?」 顔を赤くした蒼太に、今度こそ逃げ道は与えないとばかりにズンズン近づいて、勢いよくキスをする。 舌を絡めると苦しそうにしていて、そういえばゆっくりすれば呼吸ができていたなと思い出し、動きを抑えて、舌を絡めた。 「ふっ、ぅ……ふ……」 蒼太の手が服を掴んでくる。 彼の背中に手を回して抱き締め、しばらくして漸く唇を離した。 涙目で見上げてきた蒼太に、早く抱きたいと欲が湧いてくる。 「蒼太、部屋、こっち。」 手を掴み、寝室に連れて行く。 そこにはまだプラネタリウムの光があって、一度それを消して蒼太をベッドに座らせる。 「抱くよ」 「う、ん……」 また唇を重ね、同時に服を脱がせていく。 上半身が露わになり、胸を掌全体で包むようにして触れる。 くすぐったいのか身体を捩る彼は、それでもキスに応えてくれて、唇を離すと、もう既に蕩けた表情をしていた。 「触られるの、嫌じゃない?」 「うん、気持ちいい……。」 「よかった。嫌になったら言って。気持ちよくても教えて」 「ん、ヒロくんも、服脱いで」 上の服を脱ぎ捨ててベッドの外に放る。 そのまま背中を屈め、蒼太の首筋に顔を埋めた。 ちゅ、ちゅっと音を立ててキスを落としていく。 指先でチョン、と小さな胸の尖りを突けば、聞こえてくる呼吸音が甘くなった。

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