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第3話
それは予期せぬ出来事だった。
最近頭痛が酷いと言って病院に行った貴方。
帰りが遅くて心配になって何度も電話を掛けた。
でも貴方が電話を取る事は無くて
家で帰りを待つ僕は不安だけが募った。
もう“夜”になった時間。
静かに玄関のドアが開いて貴方が帰ってきた。
「おかえりなさい。心配してたんですよ?」
脱いだダウンを受け取りながら愚痴ると貴方は
「ごめん・・・・・・・・・」
俯いたまま小さく呟いた。
病院の結果があまり良くなかったんだろうか?
ソファーに座って項垂れる貴方を見て胸騒ぎがした。
聞きたい。
でも聞けない・・・・・・・・・
とりあえず冷えた体を暖めないとと思い
逸る気持ちを抑えてホットミルクを淹れた。
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