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第4話
「飲んで下さい。」
貴方の隣に腰を下ろしてマグカップを差し出した。
ゆっくり伸ばされた手にマグカップを渡す。
僕は貴方から話してくれるのを待つ事にした。
温かいホットミルクを口に含む。
「なぁ・・・・・・・・・聞いてくれるか?」
少しの沈黙の後で貴方が口を開いた。
「聞きますよ。何でも。」
マグカップから移された視線を真っ直ぐ受け止める。
何があっても
何を言われても
僕は貴方の言葉を受け止めるから
何でも話して欲しかった。
それが僕達にとっていいニュースじゃなくても。
「俺・・・・・・・・・目が見えなくなるらしい。」
そう告白した貴方の瞳を
僕は一生忘れないだろう。
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