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第34話

出来るなら君の艶かしい姿も見たかった。 綺麗な笑顔も泣き顔も 少し拗ねた顔も。 欲を上げたら切りがないけど 全ての君を今は見たい。 抱えた膝に顔を埋めて君の帰りを待ってると 微かにだけど足音が聞こえた。 だんだん近付いて来てドアの前に止まる。 鍵を開けてドアが開いたと同時に顔を上げた。 「どうしたんですか?こんな所で。」 「・・・・・・・・・笑って?」 「はい?」 俺の言葉に君は少し戸惑う。 「ごめん。笑って。」 俺の言葉に勘の鋭い君は何かを感じたみたいだ。 大きな瞳に涙をたくさん溜めて それでも俺の大好きな笑顔を見せてくれた。 「・・・ありがとう。」 それが俺の光の世界の終わりだった。

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