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第70話

「何かあったんですか?」 座らされたのはたぶんダイニングテーブルで 何で呼ばれたか分からない君は少し不安そうに兄貴に聞いた。 「ほらね?やっぱり覚えてないでしょ!?」 「本当だな。」 呆れ気味な兄貴達の会話が聞こえてくる。 覚えてない?何を? 「今日は2人の記念日なんでしょ?」 親友の言葉に息を飲む。 そう言えば・・・ 3年前の今日、君に告白したんだった。 断られると諦めながら でも、どうしても気持ちを知って欲しくて告げた拙い愛の言葉。 どもってカミカミだった告白に 君は涙を浮かべて頷いてくれたっけ? そんな大切な日を忘れてたなんて・・・ 俺って最低。

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