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第72話
ドンチャン騒ぎを終えて静まり返ったリビング。
僕の膝を枕に眠る貴方の髪をそっと撫でる。
「疲れた?」
マグカップを僕に手渡すと義兄さんが向かい側のソファーに腰を下ろす。
「大丈夫です。それより2人は?」
義兄さんの恋人と親友の事を聞くと
「寝たよ。あのくらいで潰れるなんて・・・」
寝室の方を見ながら呟く。
義兄さんに付き合える人はそう居ないと思うけど・・・
頑張っただろう2人の努力は無駄だったみたいです。
「それより・・・どうなの?2人暮らしは。」
お酒をしこたま飲んだとは思えない優雅さで淹れたてのコーヒーを口に流し込みながら聞いてくる。
今日呼ばれたもう一つの理由はそこなんだろう。
僕は愛しい人から義兄さんに視線を上げた。
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