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「しょーちゃん。今日の夜って、暇?」 隣でアイスを食う、俺よりもだいぶ小柄で女顔の幼馴染に予定の確認中。 「暇じゃねえ。つうか、あと少ししたら夕方までバイトだから。」 小柄なくせに腕力と体力だけは俺同様にある、しょーちゃんはこの町唯一の宅配業者のヤ○トで配達のバイトをしている。 「んじゃあさ、バイト終わったら暇?」 手首に垂れたアイスを舐めとるしょーちゃんを直視してしまい、思わず、ごくりと唾を飲んだ。 「んー、暇かも。」 「じゃ、これ行こうぜ。」 俺は背後に貼ってあるポスターを指差して言った。 「はあ?花火大会?浩介、彼女どーしたんだよ。」 「別れた。夏休み入る前に。」 「お前…マジで長続きしねえのな。」 しょーちゃんが呆れた顔で言う。 そんなん言われなくてもわかってるっつーの!! 「…お前だって、モテるくせに彼女いねえだろ。」 見下ろすように言えば、パッと顔を背け、アイスの最後を食う。 「俺はいいの。」 しょーちゃんは、可愛い見た目に男らしい性格で田舎な高校で学校一モテる。 それなのに、誰とも付き合わない。 噂に寄れば、好きな人がいるらしいが、産まれた頃からの幼なじみでもある俺でも、その好きな人が誰だか知らない。

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