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寄せて重ねる…… 11
──ひと息ついてタバコをくわえた創は「なあ、オレのどんなとこが気に入ったの?」などという愚問を投げかけた。
一方の総一朗は疲れた身体を横たえたまま、それでも茶目っ気たっぷりに答えた。
「えーと、そうだなぁ。鈍感で単純で、無愛想で、要領が悪くて……」
「それ、マジで気に入ったところかよ。真面目に答えろよな」
ねめつける視線をさらりと受け流して、総一朗は「あとは優しくて、一生懸命なところ、かな」と付け足した。
「ふーん」
「なんてね。あれもこれも、何もかもひっくるめて、創の全部が好きだよ」
「全部、って……嘘つけ」
「嘘なんかついたってしょうがないよ。ホントに大好きなんだから」
そんなふうに素直に言われると、照れ臭くて、恥ずかしくて、相手をまともに見られなくなる。
吸殻を揉み消して、クルッと後ろを向いた創の背中に自分の身体を寄り添わせると、総一朗は「こうやっていられるの、とても嬉しい」と囁いた。
七回以上オッケーの創がまたまた復活するのは当然の成り行きだった。
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