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 仰向けに寝転がると、腰の下に枕を挟んで、よく見える感じになった。  ちょっと、いや、だいぶ緊張する。  達紀の表情を見ると、やはり緊張していて、なんだかまるで、責任重大なプロジェクトを任されているみたいだった。 「やめたかったらすぐ言ってね」  達紀はぶにゅぶにゅとローションを手に取ると、つぷっと指を挿れてきた。 「い、いた……」 「あっ、痛い? ごめんっ」  慌てて引っ込める。  絶対ほんのちょっとしか入ってないのに、痛い。  切れちゃいそうだし、中もぐりっと圧迫感があって。 「どうすればいいんだろ。ちょっと、挿れないで、周り触ってみるね」  穴の周りを、ぷにぷに押すみたいにして触られる。  ローションでぬるぬるになっているのは分かるんだけど、俺が緊張しちゃってるせいで、穴の周りに力が入ってしまっているのだと思う。  全然入る気がしない。  そのうちちんちんも萎えてきて、ただただシーツにつかまって、耐えているだけみたいになってくる。 「あお、平気?」 「ん……これ、入るのかな」 「やり方分かんなくてごめん」  達紀はしばらく同じことを繰り返して、周りを広げるようにしたり、中に少し挿れてみたりしていたけど、俺がどんどん縮こまってしまうせいで、全然無理だった。 「……ごめん、きょうはやめたい。ごめんね」  申し訳なく思いながらおそるおそる言うと、達紀は苦笑いした。 「こっちこそごめん。上手にできなくて。周り、拭くね」  丁寧に拭いてもらう。 「良かった、血は出てないや」  ティッシュを見てほっとしたような表情を浮かべる達紀は、本当に優しいなと思った。  起き上がり、ぎゅうっと抱きつく。 「できなかったけど、好きな気持ちも、大事にしようとしてくれてる気持ちも伝わったから、うれしいよ。ありがとう」  素直に伝えると、達紀はほんの少し目を細めて笑ってから、俺の頬にキスをした。 「最後までできる方法、ちゃんと調べよっか」 「うん」  いすに座る感じで達紀に背を預ける。  達紀は俺の体を軽く抱きしめるみたいにしながらスマホを持って、検索を始めた。 「やっぱ、俺が力抜かないとダメなんだね」 「ほぐすってどういう意味だろ。周り触ったら余計緊張しちゃったでしょ?」 「うん。なんか変な感じで、反射的にっていうか。汚い話だけど、うんち漏れそうになったらお尻の穴のところにぎゅって力入れるでしょ? それみたいな感じで、なんか自然に閉じちゃう」  知識がないから、ふたりでお勉強。  子供っぽすぎる状況かも知れないけど、分かんないことを分かんないまま進めようとしたって、絶対にできない。  達紀は、ちゃんと俺の気持ちを汲んで協力してくれるから、大切にされている感じがする。 「えっと。その、うまく力が抜けなかったっていうのは……昨日のことと関係ある? 怖いこと思い出しちゃったとか」 「ないよ。全然思い出さなかった。そうじゃなくて、単純に、達紀と……その、……せ、セックスするんだって思ったら、ぁぅ」  直接的な単語を言ってしまって、猛烈に恥ずかしくなる。  体をずらして見たら、達紀もぽわっとした表情を浮かべて、ふたりして恥じらう乙女みたいになってしまった。  もじもじしつつ、達紀の腕に、頬をすり寄せる。 「幸せってこういう感じかな」 「僕は幸せだけど。あおはどう?」 「幸せだし、なんか、自分が変わったなって感じがする」  恋、イコール、辛いものとか悲しいものだと思っていたから、こんな風に好きな人と一緒に悩んだりできるなんて、思いもしなかった。  それに、悩むのが楽しいことも。 「あお、こっち向いて。キスしたい」  何度も何度もキスされるうち、どんどん深くなっていって、舌を絡ませる頃にはまた、すっかり興奮してきてしまって――幸せに震えながら、手でイカせてもらった。

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